The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

October 13, 2005
Vol. 353 No. 15

ORIGINAL ARTICLE

  • 成人に対する無菌体百日咳ワクチン
    Acellular Pertussis Vaccine for Adults

    15~65 歳の被験者を対象としたこの無作為試験において,新しい無菌体百日咳ワクチンは,安全で,かつ確認された症候性の Bordetella pertussis(百日咳菌)感染に対して 92%有効であった.対照者では,百日咳の発症率は 100,000 人‐年当り 370 例であった.成人と青年へワクチン接種を行うことで,百日咳を予防し,幼児への B. pertussis の伝播を減らせる可能性がある.

  • アスベスト曝露と胸膜中皮腫,血清オステオポンチン濃度
    Asbestos Exposure, Pleural Mesothelioma, and Serum Osteopontin Levels

    オステオポンチンは,さまざまな機能をもつ基質蛋白質である.胸膜中皮腫の悪性細胞において,オステオポンチンが確認された.オステオポンチンの血清濃度から,悪性疾患のないアスベスト曝露者と胸膜中皮腫を発症しているアスベスト曝露者が鑑別された.

  • 脳症の新生児に対する全身低体温療法
    Whole-Body Hypothermia for Neonates with Encephalopathy

    この多施設無作為試験では,中等度から重度の低酸素性虚血性脳症を有し,全身低体温療法に無作為に割付けられた新生児において,生後 18~22 ヵ月の時点での死亡または中等度から重度の障害のリスクが有意に軽減した.この研究から,全身低体温療法により,低酸素性虚血性脳症を有する新生児の転帰が大幅に改善する可能性が示唆される.

BRIEF REPORT

  • 原発性自己免疫性自律神経障害に対する血漿交換療法
    Plasma Exchange for Primary Autoimmune Autonomic Failure

    重度の自律神経障害を有する患者において,神経節アセチルコリン受容体に対する抗体が検出された.血漿交換により抗体を除去すると,臨床症状は顕著に改善した.

MEDICAL PROGRESS

  • 悪性中皮腫
    Malignant Mesothelioma

    悪性中皮腫は,胸膜や腹膜などの漿膜表面に生じる浸潤性の高い腫瘍である.かつてはまれな腫瘍であったが,その発生率は世界的に増加しつつあり,おそらく,中皮腫に関連する因子の 1 つであるアスベストへの広範な曝露が原因と考えられる.著者らは,中皮腫に対する理解,診断,管理においてこの 5~10 年間にみられた進展について概説している.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 皮膚病変と腎不全を呈する男性
    A Man with Skin Lesions and Renal Insufficiency

    60 歳の男性が腎不全のため病院で検査を受けた.男性は,3 ヵ月前にコロラドへ旅行するまでは健康であったが,帰宅して 1 週間後に倦怠感を訴え,浮腫と,腕と脚に発疹がみられた.臨床検査では,貧血,腎不全,顕微鏡的血尿,蛋白尿が認められた.血清補体価は低下していた.皮膚生検では白血球破砕性血管炎が認められた.クリオグロブリンと抗好中球細胞質抗体の検査結果は陰性であった.診断手技が行われた.

SOUNDING BOARD

  • トランスレーショナルサイエンスと臨床科学
    Translational and Clinical Science

    NIH の所長である Elias Zerhouni 医師は,トランスレーショナルリサーチと臨床研究について述べ,この重要な研究分野に追加の財政支援を行う,新しい計画を提示している.

CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH

  • 結核への取り組み
    Tackling Tuberculosis

    ヒト型結核菌感染を予防する目的でデザインされた新しい候補ワクチンは,マウスモデルにおいて,よくみられる伝染性の強い分離株に対して予防効果を示した.