The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

February 18, 2010
Vol. 362 No. 7

ORIGINAL ARTICLE

  • 意識障害時の意志による脳活動の変化
    Willful Modulation of Brain Activity in Disorders of Consciousness

    植物状態または最小意識状態の患者 54 例を対象としたこの研究では,機能的 MRI を用いて心的イメージタスク中の反応を評価した結果,5 例が意志により脳活動を変化させることができた.これらの所見から,臨床評価では確認できない気づき(awareness)と認知の徴候を,機能的 MRI で示すことができることが示唆される.

  • 減塩による将来の心血管疾患への効果予測
    Projected Effect of Dietary Salt Reductions on Future Cardiovascular Disease

    米国民の食塩摂取量は増加している.著者らは,冠動脈疾患政策モデルを用いて,1 日 3 g 減塩することで,冠動脈疾患,脳卒中,死亡の発生率が大幅に低下することを明らかにした.1 日 1 g という少量の減塩でも,公衆衛生上の利益はもたらされると考えられる.減塩は米国の重要な目標である.

  • 予防的血小板輸血の投与量と出血予防
    Dose of Prophylactic Platelet Transfusions and Prevention of Hemorrhage

    化学療法あるいはその他の骨髄抑制が原因の血小板減少症患者には,出血を予防する目的で血小板輸血が広く行われているが,至適投与量は定められていない.この無作為化試験では,通常量,通常の半量,通常の倍量について検討した.これら 3 群で出血の発生に大差はみられなかったが,少量群では出血予防のための輸血回数がほかの 2 群より多かった.

SPECIAL ARTICLE

  • 発展途上国における新生児ケア指導と周産期死亡率
    Newborn-Care Training and Perinatal Mortality in Developing Countries

    発展途上国の農村地域で,分娩介助者に必須新生児ケアプログラム(日常的なケアと蘇生術)の指導を行ったところ,出生後 7 日の新生児死亡率は低下しなかったが,死産率は有意に低下した.続くクラスター無作為化試験では,新生児蘇生プログラム(より高度な蘇生術)の指導を行ったが,新生児死亡率,死産率のいずれにも有意な低下は認められなかった.

CLINICAL PRACTICE

  • 小腎腫瘤
    Small Renal Mass

    コントロール良好な高血圧の 65 歳の男性が,腹部 CT(下腹部痛の評価で行われたが痛みはその後消失)で偶然右腎の小腫瘤が発見され,経過観察のため来院している.腫瘤の大きさは 3.2 cm で前側にあり,不均質で固く,主要な腎動脈・腎静脈・尿管近くの右腎門部に位置している.左腎は正常と思われる.患者の体調は良好であり,身体診察で異常は認められない.血清クレアチニン値は 1.2 mg/dL であった.今後この患者をどのように評価し,治療すべきであろうか?

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • HIV 感染,蛋白尿,浮腫を呈する男性
    A Man with HIV Infection, Proteinuria, and Edema

    ヒト免疫不全ウイルスと C 型肝炎ウイルスに感染した 51 歳の男性が,蛋白尿,浮腫,高血圧悪化のため受診した.男性には肥満,高脂血症,閉塞性睡眠時無呼吸,高血圧があり,冠動脈疾患の既往があった.最近,関節痛のため非ステロイド性抗炎症薬を服用したという.診断手技が行われた.