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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

February 3, 2011
Vol. 364 No. 5

ORIGINAL ARTICLE

  • 男性の HPV 感染に対する 4 価 HPV ワクチン
    Quadrivalent HPV Vaccine vs. HPV Infection in Males

    男性における 4 価 HPV ワクチンの有効性に関するデータは限られている.16~26 歳の健常男性 4,065 人を対象としたこの試験では,4 価 HPV ワクチンによって,外性器病変の発生率が 60%低下した.

  • 乳癌における潜在性転移
    Occult Metastases in Breast Cancer

    著者らは,乳癌女性の 16%において,ほかの検査では陰性であったリンパ節に遊離癌細胞の集塊を検出した.5 年生存率の推定値は,潜在性リンパ節転移を認める女性で 94.6%,潜在性リンパ節転移を認めない女性で 95.8%であった.

  • Clostridium difficile に対するフィダキソマイシンとバンコマイシンの比較
    Fidaxomicin vs. Vancomycin for Clostridium difficile

    629 例を対象にフィダキソマイシンとバンコマイシンを比較したこの無作為化試験では,C. difficile 感染症の治療において,経口フィダキソマイシンは経口バンコマイシンに対し非劣性を示し,再発率が低くなることに関連していた.

  • NT5E の変異と動脈石灰化
    NT5E Mutations and Arterial Calcifications

    3 家族の構成員に動脈と関節に広範な石灰化が認められた.遺伝子解析により,AMP をアデノシンに変換する CD73 をコードする NT5E の変異が同定された.培養線維芽細胞で CD73 蛋白とその酵素活性の低下が認められ,in vitro で石灰化が確認された.

CURRENT CONCEPTS

  • PCI に起因する心筋梗塞
    Myocardial Infarction Due to PCI

    経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受ける患者の 5%以上が,施術時に心筋梗塞の徴候を示す.この総説では,この診断の臨床・診断・治療上の意義と,臨床試験への影響について検討する.

SOUNDING BOARD

  • 無作為化臨床試験の均衡状態とジレンマ
    Equipoise and the Dilemma of RCTs

    臨床的均衡状態,すなわち,患者にとってどの治療が最適か不確実な状態が,倫理的な無作為化臨床試験には重要であると広くみなされている.著者らは,均衡状態の条件に違反する臨床試験は,薬物の承認と保険適用に関する社会的決定の際に情報を提供する場合があるため,倫理にかない必要であると主張している.

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 偽膜性大腸炎
    Pseudomembranous Colitis

    40 歳の女性が,痙攣性の腹痛,悪心,嘔吐,水様性下痢,白血球増加のため受診した.

ORIGINAL ARTICLE VIDEO

  • 対象患者における血管の石灰化と閉塞
    Vascular Calcification and Obstruction in a Study Patient

    対象患者における血管の石灰化と閉塞

    患者 1 例において,全身 CT スキャンと血管造影による再建術が施行された.

CLINICAL PRACTICE AUDIO

  • 痛風
    Gout

    この論文では,急性の通風発作に対する非ステロイド抗炎症薬,コルヒチン,グルココルチコイド,コルチコトロピンの使用と,長期の高尿酸血症治療の導入について概説する.確立されている治療法と,新しい高尿酸血症治療について述べている.

VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE

  • 血液ガス分析のための動脈穿刺
    Arterial Puncture for Blood Gas Analysis

    血液ガス分析のための動脈穿刺

    このビデオでは,血液ガス分析を目的とした橈骨動脈穿刺の適切な手技を実演 する.

GENOMIC MEDICINE INTERACTIVE FIGURE

  • ゲノミクスと一連の癌治療
    Genomics and the Continuum of Cancer Care

    癌ゲノムの配列決定は,いかにして患者から連続採取した血液検体による再発や治療反応のモニタリングに使用できる癌特異的な染色体再構築の同定につながるのであろうか.