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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
February 20, 2014
Vol. 370 No. 8
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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膠芽腫の治療薬としてのベバシズマブ
Bevacizumab for the Treatment of Glioblastoma膠芽腫の患者を対象に,放射線療法+テモゾロミドにベバシズマブを併用する治療と併用しない治療とを比較する 2 つの第 3 相試験が行われた.ベバシズマブにより無増悪生存期間はわずかに延長したが,全生存期間は延長しなかった.
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鼓膜換気チューブ留置児における急性耳漏
Acute Otorrhea in Children with Tympanostomy Tubes鼓膜換気チューブ留置児において,合併症を伴わない急性耳漏が生じた際の適切な治療法は明らかにされていない.オランダの小児 230 例を対象としたこの試験では,抗菌薬・グルココルチコイド配合点耳薬が,経口アモキシシリン・クラブラン酸配合薬,初期観察よりも有効であった.
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子宮頸癌におけるベバシズマブ
Bevacizumab in Cervical Cancer再発子宮頸癌女性を対象とした大規模な無作為化臨床試験において,化学療法レジメンにベバシズマブを追加した場合,生存期間中央値は 17 ヵ月であったのに対し,化学療法単独では 13 ヵ月であった.
REVIEW ARTICLE
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肺聴診の基本
Fundamentals of Lung Auscultationコンピュータ支援技術により,肺音の聴覚的,生理学的側面の詳細な分析が可能になった.この総説では代表的な肺音のオーディオクリップを示し,現代肺音学をふまえた解釈を簡潔に概説する.
HEALTH LAW, ETHICS, AND HUMAN RIGHTS
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インフォームドコンセントと無作為化有効性比較研究
Informed Consent and Randomized CER著者らは,倫理面のしっかりした管理方針を備えた学習型医療システムのもとで,無作為化有効性比較研究試験の多くでは,合理化した同意取得手順が正式な書面によるインフォームドコンセントの手順に取って代わり,一部の試験では患者の同意が不要になると主張している.
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実用的臨床試験のインフォームドコンセント
Informed Consent for Pragmatic Trials著者らは,個々の患者を治療に無作為に割り付ける実用的臨床試験では,治療選択肢が標準治療の範囲内であっても,インフォームドコンセントが倫理上必要であると主張し,合理化した同意取得手順を日常診療に組み込むことを提案している.
BASIC IMPLICATIONS OF CLINICAL OBSERVATIONS
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ビタミン B12 と悪性貧血
Vitamin B12 and Pernicious Anemia以前は例外なく死にいたった悪性貧血患者における肝臓の治療効果の臨床観察から,栄養,造血,細胞生物学の新たな洞察がもたらされた.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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バルサルバ網膜症
Valsalva Retinopathy妊娠 11 週の 25 歳の女性が,激しい嘔吐エピソードのあと,視野の中心が,痛みを伴うことなく急に暗くなったため来院した.眼底検査で,ドーム型の網膜前膜で囲まれた,空気と液体の境界面を有する網膜前出血が認められた.
REVIEW ARTICLE INTERACTIVE GRAPHIC
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肺聴診
Lung Auscultation画像処理技術の進歩によって,診断ツールとしての肺聴診からは関心がいくらかそれてきている.この双方向の画像では,典型的な 10 の肺音を再現し,正確な肺音の記録と分析を可能にする新しい技術の有用性を示す.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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衰弱
Wasting Awayこの双方向の特集記事では,疼痛,脱力,経口摂取不良を呈する 40 歳の女性の症例を紹介する.両側の側腹部痛が緩徐に発現し,腰部,腹部,四肢に放散した.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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価値の低いサービスを回避する
Avoiding Low-Value ServicesNancy Morden が,賢く選ぼう(Choosing Wisely)キャンペーンと価値の低いサービスの利用を減らす手段について論じている.