The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

October 16, 1997 Vol. 337 No. 16

1976 ~ 94 年の米国における 2 型単純ヘルペスウイルス
HERPES SIMPLEX VIRUS TYPE 2 IN THE UNITED STATES, 1976 TO 1994

D.T. FLEMING AND OTHERS

背景

 2 型単純ヘルペスウイルス ( HSV - 2 ) 感染症は通常,性的に伝播し,痛みを伴う再発性の性器潰瘍を引き起しうる.新生児では,この感染症は致命的となる可能性がある.われわれは,米国における HSV - 2 感染症の血清陽性率および相関を調査し,1970 年代後半以降の HSV - 2 血清陽性率の変化を確認した.

方 法

 全国健康栄養検査調査 ( NHANES ) II ( 1976 ~ 1980 ) および III ( 1988 ~ 1994 ) のさいに,血清サンプルおよび質問書データを収集した.HSV - 2 抗体は,HSV - 2 の糖蛋白 gG - 2 に特異的なイムノドットアッセイによって評価した.

結 果

 1988 ~ 94 年のあいだ,米国の 12 歳以上の人における HSV - 2 血清陽性率は 21.9% ( 95%信頼区間,20.2 ~ 23.6% ) で,これは非公共団体市民集団における感染者 4,500 万人に相当する.血清陽性率は男性 ( 17.8% ) より女性 ( 25.6% ) で高く,白人 ( 17.6% ) より黒人 ( 45.9% ) で高かった.性器ヘルペス感染症の既往を報告したのは,血清陽性者全体の 10%未満であった.多変量モデルにおいて,HSV - 2 血清陽性の独立予測因子は,女性,黒人,またはメキシコ系アメリカ人の人種的背景,高齢者,低い教育,貧困,コカインの使用,および生涯の性的パートナーの数が多いことであった.1976 ~ 80 年の期間と比較すると,年齢補正 HSV - 2 血清陽性率は 30%増加した ( 95%信頼区間, 15.8 ~ 45.8% ).血清陽性率は 10 代の白人では 5 倍,そして 20 代の白人では 2 倍となった.黒人および高齢の白人では,増加はこれより少なかった.

結 論

 1970 年代後半以降,HSV - 2 感染症の発生率は 30%増加し,HSV - 2 はいまや,全国で 12 歳以上のおおよそ 5 人に 1 人に検出される.とくに性器潰瘍はヒト免疫不全ウイルスの伝播を容易にする可能性があるため,HSV - 2 感染症の発生率の改善が必要である.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1997; 337 : 1105 - 11. )