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March 23, 2000 Vol. 342 No. 12

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休暇中の体重増加に関する前向き研究
A Prospective Study of Holiday Weight Gain

J.A. YANOVSKI AND OTHERS

背景

米国人は,感謝祭から元旦までの休暇期間に,体重が平均で 5 ポンド(2.3 kg)増加すると一般的に言われているが,これまでのところ,このことを裏付けるようなデータはほとんど得られていない.

方 法

実際の休暇に関連した体重変動を評価するために,都合のよい健常成人 195 例の体重を測定した.被験者の体重は,以下の三つの期間における体重変化を調べられるように,6~8 週間間隔で 4 回測定した: 休暇前(9 月下旬または 10 月上旬から 11月中旬まで),休暇中(11 月中旬から 1 月上旬または中旬まで),休暇後(1 月上旬または中旬から 2 月下旬または 3 月上旬まで).体重の最終測定値は,翌年の 9 月あるいは 10 月に,165 例の被験者から入手することができた.本研究の主要評価項目を伏せるために,体重以外の生命徴候と自己申告の健康指標に関するデータも入手した.

結 果

平均(± SD)体重は,この休暇期間中に有意に増加したが(増加量,0.37±1.52 kg; p < 0.001),休暇前の期間(増加量,0.18±1.49 kg; p = 0.09)や休暇後の期間(減少量,0.07±1.14 kg; p = 0.36)には有意な体重変動は認められなかった.本研究の被験者の 2 月下旬または 3 月の体重は,測定開始時の 9 月下旬または10 月上旬の体重と比較すると,その平均の純増加量で 0.48±2.22 kg であった(p = 0.003).追跡調査が行えた 165 例の参加者でみると,2 月または 3 月の体重と次の 9 月または 10 月上旬の体重には,さらなる有意な体重増加は認められなかった(増加量,0.21±2.3 kg; p = 0.13).

結 論

休暇中の平均体重増加は一般にいわれているよりも少ない.しかしながら,この体重増加は春から夏の期間中に元には戻らないので,秋から冬の期間における純増加量で 0.48 kg という体重増加は,おそらく,成人期によくみられる体重増加の一因になっているのであろう.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2000; 342 : 861 - 7. )