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April 5, 2001 Vol. 344 No. 14

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心房細動の患者における房室結節アブレーションおよび恒久的ペースメーカ植込み後の長期生存
Long-Term Survival after Ablation of the Atrioventricular Node and Implantation of a Permanent Pacemaker in Patients with Atrial Fibrillation

C. OZCAN AND OTHERS

背景

薬物療法に不応であった心房細動の患者には,心房結節の高周波アブレーションをして恒久的ペースメーカを植込む治療が,代替の治療方法である.しかしながら,この治療手技の長期生存に及ぼす効果は明らかでない.

方 法

この研究では,メイヨークリニック(the Mayo Clinic)において 1990 ~ 98 年のあいだに,房室結節のアブレーションをして恒久的ペースメーカの植込みを受けたすべての患者を検討した.観察生存率を二つの対照集団の生存率と比較した:対照集団は,ミネソタ州の 1970 ~ 90 年の住民で年齢および性別のマッチした集団,および 1993 年に薬物療法を受けた心房細動の連続した患者の集団であった.

結 果

合計で 350 例の患者(平均[± SD ]年齢,68 ± 11 歳)について検討した.平均値で 36 ± 26 ヵ月間の追跡調査期間中に,78 例の患者が死亡した.これらの患者の観察生存率は,ミネソタ州の一般住民集団から求めた期待生存率よりも有意に低かった(p < 0.001).死亡の独立した予測因子は,心筋梗塞の既往歴(p < 0.001),うっ血性心不全の既往歴(p = 0.02),およびアブレーション後の心疾患治療薬による治療(p = 0.03)であった.この三つの危険因子を保因していなかった患者の観察生存率は,期待生存率と同程度であった(p = 0.43).心房細動だけしか存在していなかった 26 例の患者には,追跡調査期間(37 ± 27 ヵ月間)中に死亡した患者はいなかった.アブレーションを受けた患者の観察生存率は,薬物療法を受けた心房細動の対照 229 例(平均年齢,67 ± 12 歳)の観察生存率と同程度であった(p = 0.44).

結 論

心房細動の患者が房室結節のアブレーションを受けたあとの生存率は,基礎心疾患が存在しない場合には,一般住民集団の期待生存率と同程度である.また,心房細動の患者の長期生存率は,アブレーションを受けたか薬物療法を受けたかにはかかわらず同程度である.房室結節のアブレーションと恒久的ペーシングによる心拍管理は,長期生存に悪影響を及ぼさない.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2001; 344 : 1043 - 51. )