The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

August 23, 2001 Vol. 345 No. 8

便潜血検査と遠位結腸検査を併用して一度に行う結腸直腸癌スクリーニング
One-Time Screening for Colorectal Cancer with Combined Fecal Occult-Blood Testing and Examination of the Distal Colon

D.A. LIEBERMAN AND D.G. WEISS

背景

結腸直腸癌のスクリーニングには便潜血検査と S 状結腸鏡検査が推奨されているが,このような併用検査の新生物の検出に対する感度は明らかでない.新生物の有病率および便潜血検査と S 状結腸鏡検査を併用して一度に行うスクリーニングの感度を調べるために,在郷軍人医療センターの 13 施設において,結腸鏡検査を実施した.

方 法

無症状の被験者(年齢範囲,50 ~ 75 歳)から,便潜血検査のために,3 日間連続して採取した便検体がカードに載せて提出された.これらの検体は,判定のために再水加された.次に,被験者は結腸鏡検査を受けた.S 状結腸鏡検査は,結腸鏡検査のときに行われる直腸と S 状結腸の部分の検査として定義し,感度は,進行新生物を有する患者うちのどれくらいの患者に直腸または S 状結腸に腺腫が存在しているかを調べることによって評価した.進行結腸新生物は,直径 10 mm 以上の腺腫,絨毛性腺腫,高度異形成の腺腫,または浸潤癌と定義した.

結 果

合計 2,885 例の被験者が,便潜血検査の 3 枚の検体カードを提出し,全長にわたる結腸鏡検査を受けた.進行新生物を有する被験者の合計 23.9%が,便潜血検査が陽性であった.便潜血検査が陰性であった被験者と比較して,陽性であった被験者の進行新生物の相対危険度は 3.47(95%信頼区間,2.76 ~ 4.35)であった.S 状結腸鏡検査では,進行新生物を有する被験者全体の 70.3%が同定された.便潜血検査と S 状結腸鏡検査を併用して一度に行うスクリーニングでは,進行新生物を有する患者の 75.8%が同定された.

結 論

再水加を行う便潜血検査と S 状結腸鏡検査の両者を一度に行うスクリーニングは,進行結腸新生物を有する被験者の 24%において,その新生物を検出することができない.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2001; 345 : 555 - 60. )