The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

August 23, 2001 Vol. 345 No. 8

未妊娠女性における銅製子宮内避妊具の使用と卵管不妊症のリスク
Use of Copper Intrauterine Devices and the Risk of Tubal Infertility among Nulligravid Women

D. HUBACHER, R. LARA-RICALDE, D.J. TAYLOR, F. GUERRA-INFANTE, AND R. GUZMAN-RODRIGUEZ

背景

その多くはもはや使用されていないのだが,子宮内避妊具(IUD)に関する先行試験は,それらが卵管不妊症を引き起すかもしれないということを示したものであった.銅を含んだ IUD -現在もっとも一般的に使用されている種類- が,未妊娠女性において不妊症のリスクを増加させるかもしれないという懸念が,この非常に有効な産児制限手段の利用を制限してきた.

方 法

1997 ~ 99 年の期間に募集された 1,895 例の女性を対象として,症例対照研究を実施した.子宮卵管造影法で卵管閉塞が確認された原発性不妊症の女性 358 例に対し,卵管閉塞のない原発性不妊症の女性 953 例(不妊対照)と初妊の女性 584 例(妊娠対照)を組み入れた.これらの女性の銅製 IUD を含む避妊手段の過去の使用,これまでの性的関係,および生殖管感染症の病歴に関する情報を収集した.各女性の血液で,トラコーマクラミジア(Chlamydia trachomatis)の抗体検査を行った.銅製 IUD の使用歴と卵管閉塞との関連の評価には,層別解析とロジスティック回帰を用いた.

結 果

卵管閉塞の女性と不妊対照を組み入れた解析では,銅製 IUD のこれまでの使用に関連した卵管閉塞のオッズ比は 1.0(95%信頼区間,0.6 ~ 1.7)であった.初妊の女性を対照とした場合には,これに対応するオッズ比は,0.9(95%信頼区間,0.5 ~ 1.6)であった.卵管不妊症は,IUD の使用期間,IUD の除去理由,あるいはその使用に関係した婦人科の問題の有無には関連していなかった.クラミジアの抗体の存在が不妊症に関連していた.

結 論

未妊娠女性における卵管閉塞のリスクの増加には,銅製 IUD の使用歴は関連していないものの,C. trachomatis の感染が関連している.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2001; 345 : 561 - 7. )