The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

年間購読お申込み

Share

RSS

日本語アブストラクト

February 7, 2002 Vol. 346 No. 6

生活様式への介入またはメトホルミンによる2 型糖尿病発症率の低下
Reduction in the Incidence of Type 2 Diabetes with Lifestyle Intervention or Metformin

DIABETES PREVENTION PROGRAM RESEARCH GROUP

背景

米国では成人の約 8%が 2 型糖尿病である.複数の危険因子 ―空腹時と経口糖負荷後の血漿グルコース濃度の上昇,超過体重,運動をしない生活様式― は,もとに戻すことができるかもしれない.われわれは,生活様式介入プログラムまたはメトホルミン投与によってこれらの因子を修正することことで,糖尿病の発症を予防または遅延させることができるという仮説を立てた.

方 法

空腹時および経口糖負荷後の血漿グルコース濃度が高い非糖尿病被験者 3,234 例を,プラセボ投与群と,メトホルミン(850 mg を 1 日 2 回)投与群と,体重を 7%以上減量し,1 週間に 150 分以上の運動をすることを目標とした生活様式変更プログラム群とに無作為に割付けた.参加者の平均年齢は 51 歳,平均体格指数(kg で表示した体重を m で表示した身長の 2 乗で除した値)は 34.0 であった;68%は女性で,45%は少数民族であった.

結 果

平均追跡期間は 2.8 年であった.プラセボ群,メトホルミン群,生活様式群の糖尿病発症率はそれぞれ,100 人‐年当り 11.0,7.8,4.8 例であった.プラセボと比較して,糖尿病発症率は,生活様式への介入では 58%(95%信頼区間,48~66%),メトホルミン投与により 31%(95%信頼区間,17~43%)低下した;生活様式への介入は,メトホルミン投与よりも有意に有効であった.3 年間に糖尿病を 1 例予防するには,6.9 人が生活様式介入プログラムに参加し,13.9 人がメトホルミンを投与されなければならない.

結 論

生活様式の変更およびメトホルミン投与は,双方とも高リスクの人の糖尿病発症率を低下させた.メトホルミン投与よりも生活様式への介入のほうが有効であった.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2002; 346 : 393 - 403. )