The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

March 7, 2002 Vol. 346 No. 10

細胞質内精子注入および体外受精後の重大な出生時障害のリスク
The Risk of Major Birth Defects after Intracytoplasmic Sperm Injection and in Vitro Fertilization

M. HANSEN, J.J. KURINCZUK, C. BOWER, AND S. WEBB

背景

細胞質内精子注入や体外受精で受胎した新生児が,自然受胎した新生児より出生時障害を有するリスクが高いかどうかは明らかにされていない.

方 法

1993~97 年に生まれた新生児の,出産,補助受胎後の出産および重大な出生時障害に関するデータを西オーストラリアの 3 ヵ所の記録から得た.自然受胎した新生児と,細胞質内精子注入または体外受精により受胎した新生児における,1 歳までに診断された重大な出生時障害の発生率を比較した.

結 果

1 歳までに診断された重大な出生時障害があったのは,細胞質内精子注入で受胎した新生児 301 例中 26 例(8.6%),体外受精で受胎した新生児 837 例中 75 例(9.0%)であり,これに対して,自然受胎した新生児では 4,000 例中 168 例(4.2%)であった(2 種類の人工授精法と自然受胎との比較において,p<0.001).母親の年齢と経産,新生児の性別および兄弟姉妹との関係で調整したあとの,1 歳までに発見された重大な出生時障害の自然受胎と比較したオッズ比は,細胞質内精子注入は 2.0(95%信頼区間,1.3~3.2),体外受精は 2.0(95%信頼区間,1.5~2.9)であった.補助生殖医療技術を用いて受胎した新生児は,自然受胎した新生児に比べて,複数の重大な出生時障害を有する確率が高く,染色体異常および筋骨格異常の確率が高かった.

結 論

細胞質内精子注入や体外受精により受胎した新生児は,自然受胎した新生児に比べて,重大な出生時欠損を有するリスクが 2 倍高い.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2002; 346 : 725 - 30. )