The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

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日本語アブストラクト

December 12, 2002 Vol. 347 No. 24

候補遺伝子多型からの心筋梗塞のリスク予測
Prediction of the Risk of Myocardial Infarction from Polymorphisms in Candidate Genes

Y. YAMADA AND OTHERS

背景

いくつかの遺伝子変異が心筋梗塞のリスクを増大させることが疫学研究で示唆されているが,心筋梗塞の遺伝的リスクについて信頼性の高い予測を可能にするためには,多くの多型を同時に検討する大規模な関連研究が必要である.

方 法

螢光または比色定量を基準とした,アレル特異的 DNA -プライマー-プローブアッセイシステムを用いて,血縁関係のない日本人の心筋梗塞患者 2,819 例(男性 2,003 例,女性 816 例)および対照者 2,242 例(男性 1,306 例,女性 936 例)の候補遺伝子 71 個についての多型 112 個の遺伝子型を決定した.

結 果

被験者 909 例の心筋梗塞に関連した多型 112 個についての初回スクリーニングでは,年齢,体格指数および喫煙,高血圧,糖尿病,高コレステロール血症,高尿酸血症の有無を補正したあと,ロジスティック回帰分析を用いて,男性から 19 個,女性から 18 個の多型を選別した.選別した多型に関する残りの被験者 4,152 例での大規模研究では,同様のロジスティック回帰分析で,心筋梗塞のリスクは,男性ではコネキシン 37 遺伝子の C1019T 多型と有意に関連しており(P<0.001),女性では,プラスミノーゲン活性化阻害因子 1 型遺伝子の 4G-668/5G 多型(P<0.001)とストロメリシン 1 遺伝子の 5A-1171/6A 多型(P<0.001)と有意に関連していた.

結 論

コネキシン 37,プラスミノーゲン活性化阻害因子 1 型,およびストロメリシン 1 遺伝子の遺伝子型を決定することが,心筋梗塞の遺伝的リスクに関する信頼性の高い予測因子であることが明らかになる可能性があり,心筋梗塞の一次予防に役立つであろう.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2002; 347 : 1916 - 23. )