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April 15, 2004 Vol. 350 No. 16

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米国における胚移植の実施および生殖補助医療技術利用の転帰に関する傾向
Trends in Embryo-Transfer Practice and in Outcomes of the Use of Assisted Reproductive Technology in the United States

T. Jain, S.A. Missmer, and M.D. Hornstein

背景

米国ではこの 10 年,生殖補助医療技術の利用に起因する多胎妊娠の発生率を低下させるために多大な注意が払われてきた.そういった努力が成功しているかどうかを検討する目的で,胚移植の実施方式と生殖補助医療技術利用後の転帰について,全米的な傾向を評価した.

方 法

1995~2001 年に米国の不妊治療施設で行われ,疾病対策予防センターに報告された生殖補助医療技術の転帰に関するデータを解析した.双胎分娩ならびに 3 胎以上の多胎分娩の発生率に関する,米国国立保健統計センター(National Center for Health Statistics)のデータについても解析を行った.

結 果

1995~2001 年,米国では,不妊治療施設数,開始した新鮮胚の周期数,および新鮮胚の移植数が徐々に増加した.1 周期当りの移植胚数の平均は,1997 年に減少し始め,1998~99 年にもっとも減少した(11.1%の減少).対照的に,1995~2001 年には,1 周期当りの妊娠数と生児出生数が徐々に増加した.1997~2001 年には,双胎妊娠の割合は有意に変化しなかったが,3 胎以上の多胎妊娠の割合は毎年有意に減少し,1998 年に米国生殖医療学会(American Society for Reproductive Medicine)が胚移植に関するガイドラインを発表すると,1998~99 年には急激に減少した(20.8%の減少).

結 論

米国では 1997 年以降,1 周期当りの移植胚数および 3 胎以上の多胎妊娠の割合は絶えず減少し続け,1 周期当りの生児出生率は着実に増加している.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2004; 350 : 1639 - 45. )