The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

July 29, 2004 Vol. 351 No. 5

HIV と慢性 C 型肝炎の重複感染者に対する PEG インターフェロンα-2a+リバビリンとインターフェロンα-2a+リバビリンの比較
Peginterferon Alfa-2a plus Ribavirin versus Interferon Alfa-2a plus Ribavirin for Chronic Hepatitis C in HIV-Coinfected Persons

R.T. Chung and Others

背景

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染者において,慢性 C 型肝炎ウイルス(HCV)感染は重大な合併症の原因である.しかし,そのような感染者に対する HCV 感染の治療は,不耐性である割合が高いことや,反応率が低いことと関連している.多施設共同無作為試験を実施し,HIV と慢性 C 型肝炎に重複感染した患者に対する治療として,PEG インターフェロン+リバビリンとインターフェロン+リバビリンを比較した.

方 法

66 例を,PEG インターフェロンα-2a(180 μg/週)を 48 週間投与する群に,67 例を,インターフェロンα-2a(600 万 IU)を週 3 回 12 週間投与し,その後インターフェロンα-2a(300 万 IU)を週 3 回 36 週間投与する群に無作為に割付けた.両群とも,リバビリンを用量漸増スケジュールに従って投与した.24 週の時点で,ウイルス学的反応を示さない患者(HCV RNA 量が 60 IU/mL 以上)には肝生検を実施し,ウイルス学的反応あるいは組織学的改善の認められた患者には投薬を続けた.

結 果

PEG インターフェロンとリバビリンによる治療では,インターフェロンとリバビリンによる治療よりも高い割合でウイルス学的反応の持続(治療終了後 24 週の時点で HCV RNA 濃度が 60 IU/mL 未満)が認められた(27% 対 12%,P=0.03).PEG インターフェロン+リバビリン群において,ウイルス学的反応の持続が認められたのは,1 型の遺伝子型の HCV に感染している患者ではわずか 14%(51 例中 7 例)であったのに対し,1 型以外の遺伝子型の HCV に感染している患者では 73%(15 例中 11 例)であった(P<0.001).組織学的反応は,ウイルス学的反応が認められず肝生検を実施した患者の 35%に観察された.

結 論

HIV 感染者では,慢性 C 型肝炎の治療において,PEG インターフェロンとリバビリンの併用は,インターフェロンとリバビリンの併用よりも優れている.これらのレジメンにより,ウイルス学的クリアランスが認められない場合でも,臨床的な利益が得られる可能性がある.HCV の遺伝子型によってウイルス学的反応の持続率に著しく差があることは,1 型の遺伝子型の HCV に感染した患者の転帰を改善するためには戦略が必要であることを示している.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2004; 351 : 451 - 9. )