The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

May 12, 2005 Vol. 352 No. 19

突然死の予測因子となる運動中の心拍数の特徴
Heart-Rate Profile during Exercise as a Predictor of Sudden Death

X. Jouven and Others

背景

運動中と運動後の回復期における心拍数の変化は,交感神経と迷走神経の活動のバランスによって調整されている.心機能における神経調節の変化が突然死リスクの一因であるという理由から,われわれは,一見健康な人において,運動中と回復期に心拍数の特徴に異常が認められる人で突然死が起りやすいという仮説を検証した.

方 法

臨床的に心血管疾患が認められない無症候の男性労働者(42~53 歳)計 5,713 例に対して,1967~72 年に標準的な段階的運動負荷試験を行った.被験者の安静時の心拍数,安静時から最大運動時までの心拍数の上昇,最大運動時から運動終了 1 分後までの心拍数の減少に関するデータを検討した.

結 果

23 年の追跡期間中に,被験者のうち 81 例が突然死した.心筋梗塞による突然死のリスクは,安静時の心拍数が 75 拍/分超の被験者(相対リスク 3.92,95%信頼区間 1.91~8.00),運動中の心拍数の上昇が 89 拍/分未満の被験者(相対リスク 6.18,95%信頼区間 2.37~16.11),運動終了後の心拍数の低下が 25 拍/分未満の被験者(相対リスク 2.20,95%信頼区間 1.02~4.74)で増大した.可能性のある交絡変数で補正後も,これら 3 要素は,依然として突然死のリスクの増大と強く関連しており,全死因死亡のリスクの上昇とは中等度ではあるが有意に関連していた.また,突然死以外の心筋梗塞による死亡のリスクの増大とは関連していなかった.

結 論

運動中と回復期の心拍数の特徴は,突然死の予測因子である.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2005; 352 : 1951 - 8. )