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日本語アブストラクト

November 10, 2005 Vol. 353 No. 19

脳卒中と死亡の危険因子としての閉塞型睡眠時無呼吸
Obstructive Sleep Apnea as a Risk Factor for Stroke and Death

H.K. Yaggi and Others

背景

閉塞型睡眠時無呼吸症候群は,脳卒中の重要な危険因子である可能性が先行研究から示唆されている.しかし,本症候群が,高血圧を含む他の危険因子で補正後に,脳卒中および全死因死亡のリスクと独立して関連しているかどうかは,明らかにされていない.

方 法

この観察コホート研究では,連続した患者に睡眠ポリグラフ検査を行い,その後に起ったイベント(脳卒中と死亡)を確認した.閉塞型睡眠時無呼吸症候群の診断は,無呼吸低呼吸指数 5 以上(1 時間に 5 回以上発生)とした.無呼吸低呼吸指数 5 未満の患者を対照群とした.比例ハザード分析を用いて,閉塞型睡眠時無呼吸症候群が,脳卒中と全死因死亡の複合転帰に与える独立した影響を決定した.

結 果

登録患者 1,022 例中 697 例(68%)が閉塞型睡眠時無呼吸症候群であった.ベースラインにおける無呼吸低呼吸指数の平均値は,この症候群の患者で 35 であったのに対し,対照群では 2 であった.補正前の分析では,閉塞型睡眠時無呼吸症候群は,脳卒中および全死因死亡と関連していた(ハザード比 2.24,95%信頼区間 1.30~3.86,P=0.004).閉塞型睡眠時無呼吸症候群は,年齢,性別,人種,喫煙状況,アルコール摂取状況,BMI,糖尿病・高脂血症・心房細動・高血圧の有無について補正後も,脳卒中および全死因死亡と統計学的に有意な関連を示した(ハザード比 1.97,95%信頼区間 1.12~3.48,P=0.01).傾向分析では,ベースラインにおける睡眠時無呼吸の重症度が高いことは,複合エンドポイントの発生リスクの増加と関連していた(P=0.005).

結 論

閉塞型睡眠時無呼吸症候群は,脳卒中および全死因死亡のリスクを有意に増加させる.この増加は,高血圧を含む他の危険因子とは独立している.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2005; 353 : 2034 - 41. )