The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

Share

RSS

日本語アブストラクト

December 15, 2005 Vol. 353 No. 24

閉塞型睡眠時無呼吸低呼吸症候群に対する心房オーバードライブペーシング
Atrial Overdrive Pacing for the Obstructive Sleep Apnea-Hypopnea Syndrome

E.N. Simantirakis and Others

背景

睡眠時無呼吸に対する心房のオーバードライブペーシング(AOP)の役割はまだ明らかにされていない.閉塞型睡眠時無呼吸低呼吸症候群患者を対象に,AOP の 24 時間後と 1 ヵ月後の効果を前向きに評価し,AOP を経鼻的持続気道陽圧療法(n-CPAP)の実施と比較した.

方 法

中等度~重度の閉塞型睡眠時無呼吸低呼吸症候群(ベースラインの平均無呼吸低呼吸指数が 49)で,二腔ペーシングのペースメーカーの植込みを受け,左室収縮能が正常な患者 16 例について検討した.48 時間後,患者を AOP(自発的な平均夜間心拍数より 15 bpm 多いペーシング)または心房のバックアップペーシング(心拍数 40 bpm 未満でのペーシング)に無作為に割付けた.後者の群は 1 日後に n-CPAP を開始した.1 ヵ月後,2 群の治療法を入れ替え,さらに 1 ヵ月間追跡調査した.睡眠ポリグラフ検査を,ベースライン時,無作為化後の最初の夜,クロスオーバー時,試験終了時に実施した.

結 果

AOP 期間中,測定した呼吸に関する変数のいずれにも有意な差はみられなかった.AOP を 1 ヵ月行った時点での無呼吸低呼吸指数の変化は,+0.2 であった(95%信頼区間 -2.7~+2.3,P=0.87).一方,n-CPAP では,開始後 1 ヵ月ですべての変数が有意に改善した(無呼吸低呼吸指数の変化,-46.3;95%信頼区間 -56.2~-36.5;P<0.001).

結 論

経鼻的持続気道陽圧療法は,閉塞型睡眠時無呼吸低呼吸症候群の治療に効果が高く,一方,AOP には有意な効果はない.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2005; 353 : 2568 - 77. )