The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

October 5, 2006 Vol. 355 No. 14

アレルギー性鼻炎に対するブタクサ Toll 様受容体 9 アゴニストワクチンによる免疫療法
Immunotherapy with a RagweedミToll-Like Receptor 9 Agonist Vaccine for Allergic Rhinitis

P.S. Creticos and Others

背景

特定のアレルゲンに免疫刺激 DNA 配列を結合させることで,急性アレルギー反応を軽減させるアレルゲン免疫療法に新しいアプローチが加わる可能性がある.

方 法

ブタクサにアレルギー反応を示す成人 25 例を対象として,ブタクサ花粉抗原 Amb a 1 にホスホロチオエート型オリゴデオキシリボヌクレオチドの免疫刺激 DNA 配列を結合させたワクチン(AIC)に関する,第 2 相無作為化二重盲検プラセボ対照試験を実施した.患者に,最初のブタクサのシーズンに AIC またはプラセボワクチンの注射を週 1 回,計 6 回行い,続く 2 回のブタクサのシーズンに経過を観察した.

結 果

ワクチンに関連した全身反応や,臨床的に重大な検査値異常の傾向は認められなかった.AIC によって,主要エンドポイントである鼻粘膜誘発に対する血管透過性反応(鼻腔洗浄液中のアルブミン量により評価)に変化はみられなかった.最初のブタクサのシーズンでは,ビジュアルアナログスケールによるピークシーズンの鼻炎スコア(P=0.006),ピークシーズンの鼻症状日誌のスコア(P=0.02),およびシーズン中の全般的な QOL スコア(P=0.05)は,AIC 群のほうがプラセボ群よりも良好であった.AIC の投与により Amb a 1 特異的 IgG 抗体の一過性の増加がみられたが,Amb a 1 特異的 IgE 抗体の季節的な増加は抑制された.AIC 投与患者でみられたインターロイキン 4 陽性の好塩基球数の減少は,鼻炎のビジュアルアナログスケールの低下と相関していた(r=0.49,P=0.03).AIC の臨床的有用性は次のブタクサのシーズンでも認められ,ピークシーズンの鼻炎のビジュアルアナログスコア(P=0.02)とピークシーズンの鼻症状日誌のスコア(P=0.02)において,プラセボを上回る改善が認められた.また,このシーズンでも季節性の特異的 IgE 抗体反応は抑制され,IgE 抗体価の有意な変化はみられなかった(P=0.19).

結 論

この予備試験から,AIC ワクチンの 6 週間レジメンには,ブタクサによるアレルギー性鼻炎の治療において長期にわたる臨床効果があると考えられる.(ClinicalTrials.gov 番号:NCT00346086)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2006; 355 : 1445 - 55. )