The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

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日本語アブストラクト

April 12, 2007 Vol. 356 No. 15

安定冠動脈疾患に対する PCI 併用の至適内科治療と非併用の至適内科治療の比較
Optimal Medical Therapy with or without PCI for Stable Coronary Disease

W.E. Boden and Others

背景

安定冠動脈疾患患者の初期治療として,集中的な薬物治療と生活習慣への介入(至適内科治療)に経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を併用する方法が,至適内科治療単独よりも,冠動脈イベントのリスクを低下させるうえで優れているのかどうかは不明である.

方 法

米国とカナダの 50 施設で,心筋虚血と重大な冠動脈疾患の客観的所見が認められた患者 2,287 例を対象に無作為化試験を実施した.1999~2004 年に,1,149 例を PCI と至適内科治療を行う群(PCI 群),1,138 例を至適内科治療のみを行う群(内科治療群)に割り付けた.主要転帰は,2.5~7.0 年(中央値 4.6 年)の追跡期間における全死因死亡と非致死的心筋梗塞とした.

結 果

主要イベントは,PCI 群で 211 件,内科治療群で 202 件発生した.4.6 年間の主要イベントの累積発生率は,PCI 群で 19.0%,内科治療群で 18.5%であった(PCI 群に対するハザード比 1.05,95%信頼区間 [CI] 0.87~1.27,P=0.62).死亡,心筋梗塞,脳卒中の複合(20.0% 対 19.5%,ハザード比 1.05,95% CI 0.87~1.27,P=0.62),急性冠症候群による入院(12.4% 対 11.8%,ハザード比 1.07,95% CI 0.84~1.37,P=0.56),心筋梗塞(13.2% 対 12.3%,ハザード比 1.13,95% CI 0.89~1.43,P=0.33)には,PCI 群と内科治療群とのあいだで有意差は認められなかった.

結 論

安定冠動脈疾患患者に対する初期治療として,PCI を至適内科治療に追加しても,死亡,心筋梗塞,その他の主要な心血管イベントのリスクは低下しなかった.(ClinicalTrials.gov 番号:NCT00007657)

本論文(10.1056/NEJMoa070829)は,2007 年 3 月 26 日に www.nejm.org で発表された.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2007; 356 : 1503 - 16. )