The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

September 13, 2007 Vol. 357 No. 11

静脈血栓塞栓症に対するイドラパリナックスの予防投与の延長
Extended Prophylaxis of Venous Thromboembolism with Idraparinux

The van Gogh Investigators

背景

静脈血栓塞栓症の予防としてビタミン K 拮抗薬の投与を延長することは,リスク・利益による制限や不便さから制約を受けることが多い.われわれは,静脈血栓塞栓症の再発に対して,最初に抗凝固薬による予防を 6 ヵ月間受けた患者を対象に,イドラパリナックス(idraparinux)の予防投与を 6 ヵ月間延長することの有効性と安全性を評価した.

方 法

イドラパリナックスまたはビタミン K 拮抗薬による 6 ヵ月間の予防投与が終了し,抗凝固療法の延長が必要とされる患者を,イドラパリナックス 2.5 mg あるいはプラセボを,それぞれモニタリングなしで週 1 回 6 ヵ月間投与する群に無作為に割り付けた.有効性と安全性の主要転帰は,静脈血栓塞栓症の再発および重大な出血とした.

結 果

患者 1,215 例のうち,静脈血栓塞栓症は,イドラパリナックス群 594 例中 6 例(1.0%)と,プラセボ群 621 例中 23 例(3.7%)で再発した(P=0.002).重大な出血は,イドラパリナックス群では 11 例(1.9%)で生じたのに対し,プラセボ群では生じなかった(P<0.001).これら 11 エピソードのうち,3 件は致死的頭蓋内出血であった.最初にイドラパリナックスの投与を受け,その後プラセボ群に 6 ヵ月間割り付けられた患者は,最初にビタミン K 拮抗薬の投与を受けた患者と比較して血栓塞栓症の再発率が低かった(0.7% 対 5.9%).また,さらに 6 ヵ月間イドラパリナックスの投与を受けた患者では,ビタミン K 拮抗薬の投与を受けていた患者よりも重大な出血の発生率が高かった(3.1% 対 0.9%).

結 論

6 ヵ月間の血栓予防投与の延長期間において,イドラパリナックスは血栓塞栓症の再発を予防するうえで有効であったが,重大な出血のリスク上昇と関連した.(ClinicalTrials.gov 番号:NCT00071279)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2007; 357 : 1105 - 12. )