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January 17, 2008 Vol. 358 No. 3

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尋常性乾癬の小児患者および思春期患者に対するエタネルセプト投与
Etanercept Treatment for Children and Adolescents with Plaque Psoriasis

A.S. Paller and Others

背景

可溶性腫瘍壊死因子受容体エタネルセプトにより,成人乾癬患者では重症度が軽減することが示されている.中等度~重度の尋常性乾癬の小児患者および思春期患者を対象に,エタネルセプトの有効性と安全性を評価した.

方 法

この 48 週間の試験では,乾癬患者 211 例(4~17 歳)を,最初に二重盲検下でプラセボ群とエタネルセプト 0.8 mg/kg 体重(最高 50 mg)群のいずれかに無作為に割り付け,週 1 回の皮下注射を 12 回行った.続いてエタネルセプトを非盲検で週 1 回 24 週間投与した.36 週目に,138 例を再びプラセボ群とエタネルセプト群に割り付け,断薬と再投与の影響を検討した.主要エンドポイントは,12 週目の乾癬の面積と重症度の指数(psoriasis area-and-severity index;PASI)におけるベースラインからの 75%以上の改善(PASI 75)とした.副次的エンドポイントは,PASI 50,PASI 90,医師の総合評価による乾癬の消失またはほぼ消失,安全性評価などとした.

結 果

12 週目にエタネルセプト群の 57%が PASI 75 を達成したのに対し,プラセボ群では 11%であった(P<0.001).また,エタネルセプト群のほうが,プラセボ群よりも 12 週目に PASI 50(75% 対 23%),PASI 90(27% 対 7%),医師の総合評価による消失またはほぼ消失(53% 対 13%)を達成した患者の割合が有意に高かった(P<0.001).36 週目,すなわち 24 週間のエタネルセプト非盲検投与後の PASI 75 達成率は,最初にエタネルセプト群に割り付けられた患者では 68%,プラセボ群に割り付けられた患者では 65%であった.36~48 週目にかけての断薬期間中,2 回目の無作為化でプラセボ群に割り付けられた患者 69 例中 29 例(42%)で奏効が失われた.エタネルセプトの非盲検投与中に,重篤な有害事象 4 件(感染 3 件を含む)が患者 3 例で発生したが,すべて後遺症なく消退した.

結 論

エタネルセプトにより,中等度~重度の尋常性乾癬の小児患者および思春期患者において,重症度が顕著に軽減した.(ClinicalTrials.gov 番号:NCT00078819)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2008; 358 : 241 - 51. )