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日本語アブストラクト

September 30, 2010 Vol. 363 No. 14

中間リスク神経芽腫に対する投与量減量化学療法後の転帰
Outcome after Reduced Chemotherapy for Intermediate-Risk Neuroblastoma

D.L. Baker and Others

背景

強化化学療法を受けている中間リスク神経芽腫患児の生存率はきわめて良好であるが,化学療法の投与期間を短縮し,投与量を減量した患児の生存率は明らかにされていない.

方 法

前向き第 3 相非無作為化試験において,腫瘍の生物学的特徴に基づいた治療割付けを用いて,薬剤の投与期間を短縮し投与量を減量した場合に,3 年全生存率の推定値 90%超を維持できるかどうかを検討した.適格例は新たに中間リスク神経芽腫と診断された MYCN 増幅のない患児とし,適格患児には病期 3~4 の新生児(生後 365 日未満),良好な組織病理学的特徴の腫瘍を有する病期 3 の小児(生後 365 日以上),二倍体 DNA 指数または良好ではない組織病理学的特徴の疾患を有する病期 4S の新生児が含まれた.組織病理学的特徴が良好で,高二倍体を有する患児を 4 サイクルの化学療法に割り付け,不完全寛解,もしくは組織病理学的特徴が良好ではない患児を 8 サイクルの化学療法に割り付けた.

結 果

1997~2005 年に,479 例の適格患児を試験に登録した(病期 3 は 270 例,病期 4 は 178 例,病期 4S は 31 例).そのうち 323 例は生物学的特徴が良好な腫瘍を有し,141 例は生物学的特徴が良好ではない腫瘍を有していた.倍数性により転帰は有意に予測されたが,組織病理学的特徴では有意に予測されなかった.疾患の増悪を伴わない重度の有害事象は 10 例(2.1%)に認められ,内訳は二次性白血病 3 例,感染による死亡 3 例,手術合併症による死亡 4 例であった.集団全体の 3 年全生存率の推定値(±SE)は 96±1%で,全生存率は生物学的特徴が良好な腫瘍を有する患児で 98±1%,生物学的特徴が良好ではない腫瘍を有する患児で 93±2%であった.

結 論

中間リスク神経芽腫患児において,生物学的特徴に基づく治療割付けのもと,先行試験で用いられたレジメンよりも化学療法の投与期間を大幅に短縮し投与量を減量した結果,非常に高い生存率が達成された.これらのデータは,より詳細なリスク層別化に基づく化学療法の投与量のさらなる減量を支持するものである.(米国国立がん研究所から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 番号:NCT00003093)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2010; 363 : 1313 - 23. )