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日本語アブストラクト

July 29, 2010 Vol. 363 No. 5

糖尿病リスク低下を目的とした学校単位での介入
A School-Based Intervention for Diabetes Risk Reduction

The HEALTHY Study Group

背景

人種や民族,社会経済的状況によって,肥満や 2 型糖尿病のリスクが高い小児がいるが,そうした児の糖尿病危険因子に対処するため,学校単位で行う多面的介入プログラムの効果を検討した.

方 法

クラスターデザインを用いて,42 の学校を,学校単位での多面的介入を行う群(21 校)と,評価のみを行う群(対照群,21 校)のいずれかに無作為に割り付けた.計 4,603 人の生徒が参加した(平均年齢 [±SD] 11.3±0.6 歳:ヒスパニック 54.2%,黒人 18.0%;女児 52.7%).6 年生の始めと 8 年生の終わりに,生徒の体格指数(BMI),胴囲,空腹時血糖値・インスリン値を測定した.

結 果

主要転帰とした過体重と肥満の複合有病率は,介入群と対照群でともに低下し,両群に有意差は認められなかった.副次的転帰とした BMI の z スコア,胴囲が 90 パーセンタイル以上の生徒の割合,空腹時インスリン値(すべての比較で P=0.04),肥満の有病率(P=0.05)は,介入群の学校で大幅に低下した.同様の所見がベースラインの BMI が 85 パーセンタイル以上であった生徒にも認められた.有害事象が認められたのはスクリーニングを受けた生徒の 3%未満であり,介入群と対照群でほぼ同程度の割合であった.

結 論

この学校単位で行う包括的なプログラムにより,過体重と肥満の複合有病率は対照群と比べて大幅には低下しなかったが,脂肪蓄積のさまざまな指標には有意に大幅な低下がもたらされた.こうした変化により,小児期発症 2 型糖尿病リスクが低下する可能性がある.(米国国立衛生研究所,米国糖尿病学会より研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 番号:NCT00458029)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2010; 363 : 443 - 53. )