The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

December 13, 2012 Vol. 367 No. 24

植込み型除細動器のプログラミングによる不適切作動の低減と死亡率の低下
Reduction in Inappropriate Therapy and Mortality through ICD Programming

A.J. Moss and Others

背景

植込み型除細動器(ICD)は,致死的不整脈のリスクがある患者の死亡率を低下させるのに非常に有効であるが,不適切作動の頻度が高く,有害な影響を及ぼす可能性がある.

方 法

一次予防の適応となる患者 1,500 例を,3 種類のプログラミング設定の ICD 治療のいずれかに無作為に割り付けた.主な目的は,高心拍数作動プログラミング(心拍数 200 拍/分以上で 2.5 秒待期後に治療を開始する)または待期的作動プログラミング(170~199 拍/分で 60 秒待期,200~249 拍/分で 12 秒待期,250 拍/分以上で 2.5 秒待期)が,標準プログラミング(170~199 拍/分で 2.5 秒待期,200 拍/分以上で 1.0 秒待期)と比較して,不適切な抗頻脈ペーシングまたはショックの初回発生をきたす患者数の減少に関連するかどうかを検討することである.

結 果

平均追跡期間 1.4 年間で,高心拍数作動プログラミングと待期的作動プログラミングは,標準プログラミングと比較して,不適切作動の初回発生の低減(標準作動プログラミング群に対する高心拍数作動プログラミング群のハザード比 0.21,95%信頼区間 [CI] 0.13~0.34,P<0.001;標準作動プログラミング群に対する待期的作動プログラミング群のハザード比 0.24,95% CI 0.15~0.40,P<0.001)と,全死因死亡の減少(標準作動プログラミング群に対する高心拍数作動プログラミング群のハザード比 0.45,95% CI 0.24~0.85,P=0.01;標準作動プログラミング群に対する待期的作動プログラミング群のハザード比 0.56,95% CI 0.30~1.02,P=0.06)に関連した.植込みに関連する有害事象には,3 群間で有意差は認められなかった.

結 論

200 拍/分以上の頻脈性不整脈に対して,または 170 拍/分以上でより長く待期して作動する ICD のプログラミング設定は,標準プログラミングと比較して,長期追跡期間中の不適切作動の低減と全死因死亡率の低下に関連した.(Boston Scientific 社から研究助成を受けた.MADIT-RIT ClinicalTrials.gov 番号:NCT00947310)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2012; 367 : 2275 - 83. )