The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

December 13, 2012 Vol. 367 No. 24

アフリカの乳児を対象とした RTS,S/AS01 マラリアワクチンの第 3 相試験
A Phase 3 Trial of RTS,S/AS01 Malaria Vaccine in African Infants

The RTS,S Clinical Trials Partnership

背景

マラリアワクチン候補である RTS,S/AS01 は,現在進行中の第 3 相試験において,生後 5~17 ヵ月の児の臨床的マラリアと重症マラリアの両エピソードを約 50%減少させた.今回われわれは,同試験で募集された生後 6~12 週の児の検討結果を報告する.

方 法

初回接種時に生後 6~12 週であった乳児 6,537 例に対し,RTS,S/AS01 または対照ワクチンを,予防接種拡大計画(Expanded Program on Immunization:EPI)ワクチンとともに 1 ヵ月間隔で計 3 回接種した.共通主要エンドポイントである接種後 12 ヵ月間の臨床的マラリアの,初回または単回のエピソードに対するワクチンの有効性を Cox 回帰を用いて分析した.すべてのマラリアエピソードに対するワクチンの有効性,重症マラリアに対するワクチンの有効性,安全性,および免疫原性についても評価した.

結 果

初回接種後 14 ヵ月間の intention-to-treat 解析集団における臨床的マラリアの初回または単回のエピソードの発生率は,RTS,S/AS01 群で 0.31/人年,対照群で 0.40/人年であり,ワクチンの有効率は 30.1%(95%信頼区間 [CI] 23.6~36.1)であった.per-protocol 集団におけるワクチンの有効率は 31.3%(97.5% CI 23.6~38.3)であった.重症マラリアに対するワクチンの有効率は,intention-to-treat 解析集団では 26.0%(95% CI -7.4~48.6),per-protocol 集団では 36.6%(95% CI 4.6~57.7)であった.重篤な有害事象の発生頻度は両群で同程度であった.3 回目の RTS,S/AS01 接種後 1 ヵ月の時点で,児の 99.7%が抗スポロゾイト周囲蛋白抗体陽性となり,幾何平均抗体価は 209 EU/mL(95% CI 197~222)であった.

結 論

RTS,S/AS01 ワクチンの EPI ワクチンとの同時接種により,より低年齢の乳児において,臨床的マラリアと重症マラリアの両方に対する中等度の防御効果が得られた.(GlaxoSmithKline Biologicals 社,PATH マラリアワクチンイニシアチブから研究助成を受けた.RTS,S ClinicalTrials.gov 番号:NCT00866619)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2012; 367 : 2284 - 95. )