The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

July 5, 2012 Vol. 367 No. 1

骨折予防に必要なビタミン D 摂取量のプール解析
A Pooled Analysis of Vitamin D Dose Requirements for Fracture Prevention

H.A. Bischoff-Ferrari and Others

背景

ビタミン D 補給と骨折の減少との関係を検討したメタアナリシスの結果は一致していない.

方 法

65 歳以上の人を対象とした,カルシウム併用・非併用下での経口ビタミン D 補給(連日,1 週ごと,4 ヵ月ごと)に関する,プラセボ単独,カルシウム単独を対照とした 11 件の二重盲検無作為化比較試験から,被験者レベルのデータをプールした.主要エンドポイントは年齢層,性別,住居のタイプ,試験で補正した,Cox 回帰分析に基づく大腿骨近位部骨折とあらゆる非椎体骨折の発生率とした.主要目的は,すべての試験の治療群のビタミン D の実際の摂取量(各被験者の治療遵守と,試験プロトコール外でのサプリメント使用を含む)の四分位群のデータを,対照群と比較することである.

結 果

31,022 人(平均年齢 76 歳,女性 91%)の,1,111 の大腿骨近位部骨折と 3,770 の非椎体骨折を対象とした.ビタミン D 投与群に無作為に割り付けられた被験者は,対照群の被験者と比較して,大腿骨近位部骨折のリスクが有意ではないものの 10%低く(ハザード比 0.90,95%信頼区間 [CI] 0.80~1.01),非椎体骨折のリスクは 7%低かった(ハザード比 0.93,95% CI 0.87~0.99).実際の摂取量の四分位群では,骨折リスクの低下は摂取量が最大の群(中央値 800 IU/日,範囲 792~2,000)にのみ認められ,大腿骨近位部骨折リスクは 30%低く(ハザード比 0.70,95% CI 0.58~0.86),あらゆる非椎体骨折リスクは 14%低かった(ハザード比 0.86,95% CI 0.76~0.96).ビタミン D 摂取量が最大の群における有益性は,年齢層,住居タイプ,ベースラインの 25-ヒドロキシビタミン D 値,カルシウムの追加摂取で規定したサブグループ間でほぼ一貫していた.

結 論

65 歳以上の人では,高用量のビタミン D 補給(800 IU/日以上)は大腿骨近位部骨折とあらゆる非椎体骨折の予防にいくらか有益であった.(スイス国立財団ほかから研究助成を受けた.)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2012; 367 : 40 - 9. )