The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

September 6, 2012 Vol. 367 No. 10

放射線療法後の PSA 値上昇に対する間欠的アンドロゲン抑制
Intermittent Androgen Suppression for Rising PSA Level after Radiotherapy

J.M. Crook and Others

背景

放射線療法後の前立腺特異抗原(PSA)上昇に対する間欠的アンドロゲン抑制によって,QOL が改善しホルモン抵抗性の発現が遅延する可能性がある.無作為化非劣性試験において,われわれは間欠的アンドロゲン抑制と持続的アンドロゲン抑制の全生存期間を比較評価した.

方 法

限局性前立腺癌に対する初回放射線療法またはサルベージ放射線療法から 1 年以上経過し,PSA 値が 3 ng/mL を超える患者を登録した.間欠的アンドロゲン抑制療法は 8 ヵ月サイクルで行い,治療休止期間は PSA 値に基づき決定した.主要エンドポイントは全生存期間とした.副次的エンドポイントは QOL,去勢抵抗性疾患発現までの期間,治療休止期間などとした.

結 果

登録した 1,386 例のうち,690 例を間欠的アンドロゲン抑制療法群に,696 例を持続的アンドロゲン抑制療法群に無作為に割り付けた.追跡期間中央値は 6.9 年であった.有害事象について,両群間で有意差は認められなかった.間欠的アンドロゲン抑制療法群では,患者の 35%でテストステロンが治療前のレベルまで再上昇し,79%でテストステロンが試験の組入れ基準値まで再上昇した.間欠的アンドロゲン抑制療法により身体機能,倦怠感,泌尿器症状,顔面潮紅,性欲,勃起機能について潜在的利益が得られた.間欠的アンドロゲン抑制療法群で 268 例,持続的アンドロゲン抑制療法群で 256 例が死亡した.全生存期間中央値は,間欠的アンドロゲン抑制療法群では 8.8 年であったのに対し,持続的アンドロゲン抑制療法群では 9.1 年であった(死亡のハザード比 1.02,95%信頼区間 0.86~1.21).7 年間の疾患に関連した推定累積死亡率は,それぞれ 18%,15%であった(P=0.24).

結 論

間欠的アンドロゲン抑制療法は,全生存期間に関して,持続的アンドロゲン抑制療法に対し非劣性であった.いくつかの QOL 因子が間欠的アンドロゲン抑制療法により改善された.(カナダ対がん協会研究所ほかから研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 番号:NCT00003653)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2012; 367 : 895 - 903. )