The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

September 6, 2012 Vol. 367 No. 10

小児期の吸入グルココルチコイドが成人身長に及ぼす影響
Effect of Inhaled Glucocorticoids in Childhood on Adult Height

H.W. Kelly and Others

背景

思春期前の小児の持続型喘息に対する吸入グルココルチコイドの使用により,成長速度が一時的に低下する.その結果,吸入グルココルチコイドの使用開始後 1~4 年での身長は減少するが,それによって成人身長が減少するとは考えられていない.

方 法

小児喘息管理プログラム(CAMP)の参加者 1,041 例中 943 例(90.6%)の成人身長を測定した.測定時の平均年齢(±SD)は 24.9±2.7 歳であった.参加者は 5~13 歳の時点でブデソニド 400 μg/日群,ネドクロミル(nedocromil)16 mg/日群,プラセボ群に無作為に割り付けられ,4~6 年間投与された.人口統計学的特性,喘息の特性,試験登録時の身長で補正する多重線形回帰を用いて,各実薬投与群とプラセボ群とで成人身長の差を算出した.

結 果

平均成人身長は,ブデソニド群ではプラセボ群よりも 1.2 cm 低く(95%信頼区間 [CI] -1.9~-0.5,P=0.001),ネドクロミル群ではプラセボ群よりも 0.2 cm 低かった(95% CI -0.9~0.5,P=0.61).最初の 2 年間の吸入グルココルチコイドの 1 日量が大きいほど,成人身長が低いこと(1 μg/kg 体重あたり -0.1 cm)と関連していた(P=0.007).プラセボ群との比較でのブデソニド群の成人身長の減少は,投与開始から 2 年後に観察された減少(-1.3 cm,95% CI -1.7~-0.9)と同程度であった.最初の 2 年間では,ブデソニド群における成長速度の低下が,主に思春期前の参加者に認められた.

結 論

思春期前の小児における吸入グルココルチコイドの使用に関連する初期の身長の減少は,成人身長の減少として継続して認められたが,その減少幅は進行も累積もしなかった.(米国国立心臓・肺・血液研究所,米国国立研究資源センターから研究助成を受けた.CAMP ClinicalTrials.gov 番号:NCT00000575)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2012; 367 : 904 - 12. )