The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

Share

RSS

日本語アブストラクト

February 21, 2013 Vol. 368 No. 8

胃食道逆流症に対する食道括約筋デバイス
Esophageal Sphincter Device for Gastroesophageal Reflux Disease

R.A. Ganz and Others

背景

プロトンポンプ阻害薬では部分的な症状の改善しか得られない胃食道逆流症の患者は,代替療法を求めることが多い.われわれは,下部食道括約筋を補強するための新規磁気デバイスの安全性と有効性を検討した.

方 法

胃食道逆流症の患者 100 例を,括約筋補強の前後に前向きに評価した.同時対照群は設定しなかった.主要転帰評価項目は,1 年目の時点での食道内酸曝露の正常化,または 50%以上の減少とした.副次的転帰は,1 年目の時点での胃食道逆流症に関連する QOL の 50%以上の改善,およびプロトンポンプ阻害薬の 50%以上の減量とした.各転帰について,事前に規定した治療成功の定義は,患者の少なくとも 60%における転帰の達成とした.5 年間の研究における 3 年間の結果を報告する.

結 果

主要転帰は患者の 64%で達成された(95%信頼区間 [CI] 54~73).副次的転帰については,プロトンポンプ阻害薬の 50%以上の減量が患者の 93%で認められ,QOL スコアは,プロトンポンプ阻害薬を服用していなかったベースラインの時点で評価されたスコアと比較して,50%以上の改善が患者の 92%で認められた.もっとも頻度の高い有害事象は嚥下障害であった(術後で 68%,1 年目の時点で 11%,3 年目の時点で 4%).重篤な有害事象は 6 例で発現し,デバイス抜去は 6 例で行われた.

結 論

患者 100 例から成る単一群を対象とした,磁気デバイスによる括約筋補強の前後の評価では,食道内酸曝露が減少し,逆流症状が改善し,プロトンポンプ阻害薬の使用量が減少した.長期安全性を評価するための,追跡研究が必要である.(Torax Medical 社から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 番号:NCT00776997)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2013; 368 : 719 - 27. )