The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

July 11, 2013 Vol. 369 No. 2

黒色腫に対するラムブロリズマブ(抗 PD-1 抗体)の安全性と腫瘍縮小効果
Safety and Tumor Responses with Lambrolizumab (Anti-PD-1) in Melanoma

O. Hamid and Others

背景

プログラム死 1(PD-1)受容体は,癌に対する免疫応答を制限する T 細胞のエフェクター機序の,負の制御因子である.進行黒色腫患者において,抗 PD-1 抗体ラムブロリズマブ(lambrolizumab)(旧称 MK-3475)を検証した.

方 法

進行黒色腫で,免疫チェックポイント阻害薬イピリムマブ(ipilimumab)による治療歴がある患者とない患者の両方を対象として,ラムブロリズマブ 10 mg/kg 体重を 2 週もしくは 3 週ごとに,または 2 mg/kg を 3 週ごとに静脈内投与した.腫瘍縮小効果を 12 週ごとに評価した.

結 果

進行黒色腫患者 135 例に治療を行った.治療に起因する有害事象で頻度が高かったのは倦怠感,発疹,瘙痒,下痢であり,その大半はグレードが低かった.固形癌治療効果判定基準(RECIST)バージョン 1.1 に基づく X 線画像の中央判定では,すべての用量コホートでの確定奏効率は 38%(95%信頼区間 [CI] 25~44)で,確定奏効率がもっとも高かったのは 10 mg/kg を 2 週ごとに投与したコホートであった(52%,95% CI 38~66).イピリムマブによる治療歴がある患者とない患者とのあいだで,奏効率に有意差は認められなかった(確定奏効率はそれぞれ 38% [95% CI 23~55],37% [95% CI 26~49]).患者の大多数において効果は持続し(追跡期間中央値は奏効例で 11 ヵ月),奏効が得られた患者の 81%(52 例中 42 例)は,2013 年 3 月の解析の時点で治療を継続していた.135 例の全体的な無増悪生存期間中央値は 7 ヵ月を超えた.

結 論

イピリムマブの投与中に増悪した患者も含む進行黒色腫患者において,ラムブロリズマブの投与により,高い割合で持続的な腫瘍縮小効果が得られ,毒性作用は主にグレード 1 または 2 であった.(Merck Sharp and Dohme 社から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 番号:NCT01295827)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2013; 369 : 134 - 44. )