The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

November 7, 2013 Vol. 369 No. 19

フィラデルフィア染色体陽性白血病に対するポナチニブの第 2 相試験
A Phase 2 Trial of Ponatinib in Philadelphia Chromosome-Positive Leukemias

J.E. Cortes and Others

背景

ポナチニブ(ponatinib)は,315 番目のスレオニンがイソロイシンに変異(T315I)したことによりチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性を示す変異型 BCR-ABL,および野生型 BCR-ABL に対する,強力な経口チロシンキナーゼ阻害薬である.われわれは,慢性骨髄性白血病(CML)またはフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph 陽性 ALL)患者を対象として,ポナチニブの第 2 相試験を行った.

方 法

CML または Ph 陽性 ALL で,複数の前治療歴を有し,ダサチニブまたはニロチニブに抵抗性を示すか,忍容できない副作用が生じる患者,もしくは BCR-ABL に T315I 変異を有する患者 449 例を登録した.ポナチニブの初回投与量は 45 mg 1 日 1 回とした.追跡期間中央値は 15 ヵ月であった.

結 果

慢性期 CML 患者 267 例では,56%で細胞遺伝学的大寛解(ダサチニブまたはニロチニブに抵抗性を示すか忍容できない副作用が生じる患者の 51%と,T315I 変異を有する患者の 70%),46%で細胞遺伝学的完全寛解(それぞれのサブグループで 40%と 66%),34%で分子遺伝学的大寛解(それぞれのサブグループで 27%と 56%)が得られた.寛解はベースラインでの BCR-ABL キナーゼドメインの変異の有無にかかわらず認められ,持続し,細胞遺伝学的大寛解が 12 ヵ月以上持続した割合は推定 91%であった.ポナチニブ抵抗性をもたらす BCR-ABL 変異は 1 つも検出されなかった.移行期 CML 患者 83 例では,55%で血液学的大寛解,39%で細胞遺伝学的大寛解が得られた.急性転化期 CML 患者 62 例では,31%で血液学的大寛解,23%で細胞遺伝学的大寛解が得られた.Ph 陽性 ALL 患者 32 例では,41%で血液学的大寛解,47%で細胞遺伝学的大寛解が得られた.高頻度に認められた有害事象は血小板減少症(患者の 37%),発疹(34%),皮膚乾燥(32%),腹痛(22%)であった.重篤な動脈血栓イベントは患者の 9%で認められ,3%では治療に関連するものと考えられた.患者の 12%が有害事象のために治療を中止した.

結 論

ポナチニブには,白血病の分類や病期,変異の有無を問わず,重要な抗白血病活性が認められた.(Ariad Pharmaceuticals 社ほかから研究助成を受けた.PACE ClinicalTrials.gov 番号:NCT01207440)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2013; 369 : 1783 - 96. )