The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

Share

RSS

日本語アブストラクト

November 7, 2013 Vol. 369 No. 19

腎移植後の腎血管抵抗指数
Intrarenal Resistive Index after Renal Transplantation

M. Naesens and Others

背景

多くの腎移植施設では,移植腎の状態を評価するために腎血管抵抗指数(RI)をルーチンに測定している.しかし,RI の有用性は明らかにされていない.

方 法

単一施設における腎移植レシピエント 321 例を対象とした前向き研究において,ベースライン,プロトコールに規定した移植腎生検時(移植後 3,12,24 ヵ月),および移植腎の機能不全のために行われた生検時に RI を測定した.のべ 1,124 例の RI を解析対象とした.全例を移植後少なくとも 4.5 年間追跡した.

結 果

移植後 3,12,24 ヵ月における RI が 0.80 以上のレシピエントは,0.80 未満のレシピエントと比較して死亡率が高かった(それぞれの時点におけるハザード比 5.20 [95%信頼区間 {CI} 2.14~12.64,P<0.001],3.46 [95% CI 1.39~8.56,P=0.007],4.12 [95% CI 1.26~13.45,P=0.02]).移植後 3,12,24 ヵ月における RI が 0.80 以上のレシピエントと 0.80 未満のレシピエントとのあいだで,透析の必要性に有意差は認められなかった(それぞれの時点におけるハザード比 1.95 [95% CI 0.39~9.82,P=0.42],0.44 [95% CI 0.05~3.72,P=0.45],1.34 [95% CI 0.20~8.82,P=0.76]).プロトコールに規定した生検時では,RI と移植腎の組織学的特徴との関連は認められなかった.レシピエント年齢の高さが,RI の高さのもっとも強力な規定要因であった(P<0.001).移植腎の機能不全のために行われた生検時では,抗体関連型拒絶反応と急性尿細管壊死が,正常所見と比較して RI の高さと関連していた(それぞれ 0.87±0.12 対 0.78±0.14 [P=0.05],0.86±0.09 対 0.78±0.14 [P=0.007]).

結 論

移植後,事前に規定した時点でルーチンに測定する RI は,移植腎の特性ではなく,レシピエントの特性を示すものである.(ClinicalTrials.gov 番号:NCT01879124)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2013; 369 : 1797 - 806. )