The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

December 12, 2013 Vol. 369 No. 24

アセノクマロールとフェンプロクモンの遺伝型に基づく投与量決定に関する無作為化試験
A Randomized Trial of Genotype-Guided Dosing of Acenocoumarol and Phenprocoumon

T.I. Verhoef and Others

背景

アセノクマロール(acenocoumarol)およびフェンプロクモン(phenprocoumon)療法では,遺伝型に基づく投与アルゴリズムを用いることで有効性と安全性が向上する可能性があることが観察研究のエビデンスから示唆されている.

方 法

心房細動または静脈血栓塞栓症に対し,アセノクマロールまたはフェンプロクモン療法を開始する患者を対象に,臨床的変数のほかに CYP2C9VKORC1 の遺伝型判定を用いる遺伝型に基づく投与量決定アルゴリズムと,臨床的変数のみを用いる投与量決定アルゴリズムを比較する 2 つの単盲検無作為化試験を行った.主要転帰は,治療開始後 12 週間における国際標準比(INR;目標値 2.0~3.0)が目標値内にある時間の割合とした.登録者数が少なかったため,2 つの試験の結果を合わせて解析した.最短で 10 週間試験に残った患者を対象として主要転帰を評価した.

結 果

548 例(遺伝型に基づく群 273 例,対照群 275 例)を登録した.遺伝型に基づく群の 239 例と,対照群の 245 例を最短 10 週間追跡しえた.INR が治療域内にあった時間の割合は,遺伝子に基づいて投与量を決定した患者で 61.6%,臨床的変数に基づいて投与量を決定した患者で 60.2%であった(P=0.52).複数の副次的転帰に関して群間で有意差は認められなかった.治療開始後最初の 4 週間におけるINR 治療域内時間の割合は,遺伝型に基づく群が 52.8%,対照群が47.5%であった(P=0.02).出血性イベントおよび血栓塞栓イベントの発生率に有意差はなかった.

結 論

アセノクマロールまたはフェンプロクモンの遺伝型に基づく投与量決定により,治療開始後 12 週間における INR 治療域内時間の割合は改善されなかった.(欧州委員会第 7 次フレームワークプログラムほかから研究助成を受けた.EU-PACT ClinicalTrials.gov 番号:NCT01119261,NCT01119274)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2013; 369 : 2304 - 12. )