The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

年間購読お申込み

日本語アブストラクト

October 2, 2014 Vol. 371 No. 14

Share

Share on Facebook
Facebookで共有する
Share on Twitter
Twitterでつぶやく
Share on Note
noteに投稿する

RSS

RSS

長期作用型避妊法の無料提供と 10 代の妊娠
Provision of No-Cost, Long-Acting Contraception and Teenage Pregnancy

G.M. Secura and Others

背景

米国では,10 代の妊娠率が他の先進国と比較して高い.10 代での出産は,公的支援,医療費,低学歴および所得能力低下による収入損失など,多大な費用がかかる.

方 法

避妊 CHOICE プロジェクト(Contraceptive CHOICE Project)は,セントルイス地域で意図しない妊娠を減らすため,長期作用型可逆的避妊(LARC)法の使用を促進することを目的としてデザインされた大規模前向きコホート研究である.参加者は,可逆的避妊法について,LARC 法の利益に重点をおいた教育を受け,自身で選択した可逆的避妊法の無料提供を受け,2~3 年間追跡された.われわれは,このコホートの 15~19 歳の女性の妊娠率,出産率,および人工妊娠中絶率を分析し,米国全体の同年齢群におけるそれらの率と比較した.

結 果

CHOICE に登録された 10 代の女性 1,404 人のうち,72%が子宮内避妊器具またはインプラント(LARC 法)を選択し,残りの 28%は別の方法を選択した.2008~13 年の CHOICE 参加者における妊娠率,出産率,および人工妊娠中絶率の年間平均は,1,000 人あたりそれぞれ 34.0,19.4,および 9.7 であった.これに対し,性経験を有する米国全体の 10 代女性における 2008 年の妊娠率,出産率,および人工妊娠中絶率は,1,000 人あたりそれぞれ 158.5,94.0,および 41.5 であった.

結 論

避妊法の無料提供を受け,可逆的避妊法と LARC 法の利益について教育を受けた 10 代の女性における妊娠率,出産率,および人工妊娠中絶率は,性経験を有する米国全体の 10 代の女性におけるそれらの率と比較して大幅に低いことが示された.(スーザン・トンプソン・バフェット財団ほかから研究助成を受けた.)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2014; 371 : 1316 - 23. )