The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

October 23, 2014 Vol. 371 No. 17

薬剤感受性結核に対するモキシフロキサシンをベースとした 4 ヵ月レジメン
Four-Month Moxifloxacin-Based Regimens for Drug-Sensitive Tuberculosis

S.H. Gillespie and Others

背景

初期試験や前臨床研究では,合併症のない喀痰塗抹陽性の肺結核に対して,モキシフロキサシンを含む 4 ヵ月のレジメンが有効である可能性が示唆されている.

方 法

無作為化二重盲検プラセボ対照第 3 相試験において,モキシフロキサシンを含む 2 つのレジメンの,対照レジメンに対する非劣性を検討した.第 1 群には,イソニアジド,リファンピン,ピラジナミド,エタンブトールを 8 週間投与した後,イソニアジドとリファンピンを 18 週間投与した(対照群).第 2 群には,対照レジメンのエタンブトールをモキシフロキサシンに替えて 17 週間投与した後,プラセボを 9 週間投与し(イソニアジド群),第 3 群には,対照レジメンのイソニアジドをモキシフロキサシンに替えて 17 週間投与した後,プラセボを 9 週間投与した(エタンブトール群).主要評価項目は,無作為化後 18 ヵ月以内の治療失敗または再燃とした.

結 果

無作為化された 1,931 例のうち,per-protocol 解析において良好な転帰が報告された患者の割合は,イソニアジド群(85%)およびエタンブトール群(80%)で対照群(92%)よりも少なく,対照群とイソニアジド群との差は 6.1 パーセントポイント(97.5%信頼区間 [CI] 1.7~10.5),エタンブトール群との差は 11.4 パーセントポイント(97.5% CI 6.7~16.1)であり,対照群のほうが良好であった.結果は,修正 intention-to-treat 解析とすべての感度分析において一貫していた.培養が固形培地と液体培地の両方で陰性化するまでに要する期間については,イソニアジド群およびエタンブトール群の対照群と比較したハザード比は 1.17~1.25 で,期間がより短かったことが示され,95%信頼区間の下限はすべての場合において 1.00 を超えていた.有害事象はイソニアジド群の 127 例(19%),エタンブトール群の 111 例(17%),対照群の 123 例(19%)で報告され,グレード 3 または 4 の有害事象の発現率に有意差は認められなかった.

結 論

モキシフロキサシンを含む 2 つのレジメンによって,初期の時点で細菌負荷に対照群よりも迅速な減少が得られた.しかし,これらのレジメンの非劣性は示されなかったことから,治療を 4 ヵ月に短縮することはこの環境においては有効ではなかったことが示唆される.(結核治療薬開発のための世界同盟 [TB アライアンス] ほかから研究助成を受けた.REMoxTB 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT00864383)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2014; 371 : 1577 - 87. )