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May 28, 2015 Vol. 372 No. 22

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高齢者におけるアジュバント添加帯状疱疹サブユニットワクチンの有効性
Efficacy of an Adjuvanted Herpes Zoster Subunit Vaccine in Older Adults

H. Lal and Others

背景

高齢者を対象に行われた水痘帯状疱疹ウイルス糖蛋白 E と AS01B アジュバント系を含有するサブユニットワクチン(HZ/su と呼ばれる)の第 1・2 相試験では,安全性プロファイルは臨床的に忍容可能であり,強い免疫反応を誘導した.

方 法

18 ヵ国で行われた無作為化プラセボ対照第 3 相試験において,高齢者(50 歳以上)における HZ/su の有効性と安全性を,年齢(50~59 歳,60~69 歳,70 歳以上)で層別化して評価した.参加者には,HZ/su またはプラセボを,2 ヵ月間隔で 2 回筋肉内投与した.主要目的は,高齢者の帯状疱疹リスク低下における HZ/su の有効性を,プラセボと比較評価することとした.

結 果

評価しえたのは 15,411 例で,7,698 例が HZ/su,7,713 例がプラセボの投与を受けた.平均追跡期間 3.2 年のあいだに,投与を 2 回受けた修正コホートにおいて,帯状疱疹は,HZ/su 群では 6 例,プラセボ群では 210 例で確認された(発生率:1,000 人年あたり 0.3 対 9.1).対象全体における帯状疱疹に対するワクチン有効率は 97.2%(95%信頼区間 [CI] 93.7~99.0,P<0.001)であった.3 つの年齢群におけるワクチン有効率は,96.6~97.9%であった.投与後 7 日以内の注射部位反応と全身反応に関する非自発報告の頻度は,HZ/su 群のほうが高かった.グレード 3 の有害事象に関する非自発報告・自発報告の頻度は,HZ/su 投与群 17.0%,プラセボ投与群 3.2%であった.重篤な有害事象の発現率,免疫が介在する可能性がある疾患の発現率,死亡率は 2 群で同程度であった.

結 論

HZ/su ワクチンによって,50 歳以上の成人における帯状疱疹のリスクが有意に低下した.70 歳以上の成人におけるワクチン有効率は,50~59 歳,60~69 歳の年齢群における有効率と同程度であった.(GlaxoSmithKline Biologicals 社から研究助成を受けた.ZOE-50 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT01165177)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2015; 372 : 2087 - 96. )