The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

November 22, 2018 Vol. 379 No. 21

小児の急性胃腸炎に対する Lactobacillus rhamnosus GG とプラセボとの比較
Lactobacillus rhamnosus GG versus Placebo for Acute Gastroenteritis in Children

D. Schnadower and Others

背景

米国では毎年,何百万人もの小児が急性胃腸炎を発症しており,プロバイオティクスによる治療が多く行われている.しかし,この集団でのプロバイオティクスの使用を支持するデータは限られている.

方 法

米国の 10 ヵ所の小児救急部のいずれかを受診した生後 3 ヵ月齢~4 歳の急性胃腸炎の小児を対象に,前向き無作為化二重盲検試験を行った. 参加者は,1×1010 コロニー形成単位の Lactobacillus rhamnosus GG 1 日 2 回 5 日間のコースまたはマッチさせたプラセボ投与を受けた.追跡調査は 5 日間毎日行い,登録後 14 日と 1 ヵ月の時点で再度行った.主要転帰は,登録後 14 日以内の,修正 Vesikari スケールの総スコア(0~20 点で,スコアが高いほど重症であることを示す)が 9 点以上の疾患エピソードと定義される中等症~重症の胃腸炎とした.副次的転帰は,下痢と嘔吐の持続時間と頻度,デイケア欠席の期間,家庭内伝播率(それまで無症候であった家庭内接触者における胃腸炎の発症と定義)などとした.

結 果

971 例中 943 例(97.1%)が試験を完了した.年齢の中央値は 1.4 歳(四分位範囲 0.9~2.3)で,513 例(52.9%)が男児であった.登録後 14 日間に修正 Vesikari スコアが 9 点以上であったのは,L. rhamnosus GG 群では 468 例中 55 例(11.8%),プラセボ群では 475 例中 60 例(12.6%)であった(相対リスク 0.96,95%信頼区間 0.68~1.35,P=0.83).L. rhamnosus GG 群とプラセボ群とで,下痢の持続時間(中央値は L. rhamnosus GG 群 49.7 時間,プラセボ群 50.9 時間,P=0.26),嘔吐の持続時間(中央値は両群とも 0 時間,P=0.17),デイケア欠席の期間(中央値は両群とも 2 日,P=0.67),家庭内伝播率(それぞれ 10.6%と 14.1%,P=0.16)に有意差は認められなかった.

結 論

急性胃腸炎の就学前児のうち,L. rhamnosus GG 5 日間コースを受けた児では,プラセボ投与を受けた児と比較して良好な転帰は得られなかった.(ユニス・ケネディ・シュライバー米国国立小児保健・人間発達研究所ほかから研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT01773967)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 379 : 2002 - 14. )