The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

April 23, 2020 Vol. 382 No. 17

癌関連静脈血栓塞栓症の治療に用いるアピキサバン
Apixaban for the Treatment of Venous Thromboembolism Associated with Cancer

G. Agnelli and Others

背景

最近のガイドラインでは,癌患者の静脈血栓塞栓症治療にエドキサバンまたはリバーロキサバンの経口投与を考慮することが推奨されている.しかし,これらの経口薬の使用に伴う出血のリスクが高いため,その利益は限られている.

方 法

この試験は,転帰を盲検下で中央判定する多国間無作為化研究者主導非盲検非劣性試験であった.症状を伴うか,偶発的に発見された急性近位部深部静脈血栓症/肺血栓塞栓症(静脈血栓塞栓症)を有する癌患者の連続症例を,アピキサバン(最初の 7 日間は 10 mg 1 日 2 回,その後は 5 mg 1 日 2 回)を経口投与する群と,ダルテパリン(最初の 1 ヵ月間は 200 IU/kg 体重 1 日 1 回,その後は 150 IU/kg 1 日 1 回)を皮下投与する群に無作為に割り付けた.投与は 6 ヵ月間行った.主要転帰は,試験期間中に客観的に確認された静脈血栓塞栓症の再発とした.主な安全性転帰は大出血とした.

結 果

静脈血栓塞栓症の再発は,アピキサバン群の 576 例中 32 例(5.6%)とダルテパリン群の 579 例中 46 例(7.9%)に発生した(ハザード比 0.63,95%信頼区間 [CI] 0.37~1.07,非劣性の P<0.001).大出血は,アピキサバン群の 22 例(3.8%)とダルテパリン群の 23 例(4.0%)に発生した(ハザード比 0.82,95% CI 0.40~1.69,P=0.60).

結 論

癌関連静脈血栓塞栓症の治療において,アピキサバンの経口投与はダルテパリンの皮下投与に対する非劣性を示し,大出血のリスクを上昇させることはなかった.(ブリストル・マイヤーズスクイブ社とファイザー社のアライアンスから研究助成を受けた.Caravaggio 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT03045406)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2020; 382 : 1599 - 607. )