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November 28, 2024 Vol. 391 No. 21

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早期トリプルネガティブ乳癌にペムブロリズマブを投与した場合の全生存
Overall Survival with Pembrolizumab in Early-Stage Triple-Negative Breast Cancer

P. Schmid and Others

背景

第 3 相 KEYNOTE-522 試験では,早期トリプルネガティブ乳癌患者の白金製剤を含む化学療法にペムブロリズマブを追加することで,病理学的完全奏効が有意に改善し,無イベント生存期間が有意に延長することが示された.今回は,全生存の最終結果を報告する.

方 法

未治療の II 期または III 期トリプルネガティブ乳癌患者を,術前療法として,ペムブロリズマブ(200 mg)の 3 週ごと投与 4 サイクルとともにパクリタキセルとカルボプラチンを投与し,その後ペムブロリズマブ投与 4 サイクルとともに,ドキソルビシン+シクロホスファミドまたはエピルビシン+シクロホスファミドを投与する群(ペムブロリズマブ+化学療法群)と,ペムブロリズマブの代わりにプラセボを投与する群(プラセボ+化学療法群)に,2:1 の割合で無作為に割り付けた.根治的手術後に,ペムブロリズマブ(ペムブロリズマブ+化学療法群)またはプラセボ(プラセボ+化学療法群)の 3 週ごと投与を最大 9 サイクル行った.主要評価項目は,病理学的完全奏効と無イベント生存期間とした.全生存は副次的評価項目であった.

結 果

1,174 例が無作為化され,784 例がペムブロリズマブ+化学療法群,390 例がプラセボ+化学療法群に割り付けられた.データカットオフ日(2024 年 3 月 22 日)の時点で,追跡期間中央値は 75.1 ヵ月(範囲 65.9~84.0)であった.60 ヵ月全生存率の推定値は,ペムブロリズマブ+化学療法群では 86.6%(95%信頼区間 [CI] 84.0~88.8)であったのに対し,プラセボ+化学療法群では 81.7%(95% CI 77.5~85.2)であった(P=0.002).有害事象は,ペムブロリズマブおよび化学療法について確立されている安全性プロファイルと一致した.

結 論

早期トリプルネガティブ乳癌患者では,術前のペムブロリズマブと化学療法の併用,および術後のペムブロリズマブ投与により,術前化学療法単独と比較して,全生存が有意に改善した.(メルクシャープ アンド ドーム社 [メルク社の子会社,ニュージャージー州ローウェイ] から研究助成を受けた.KEYNOTE-522 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT03036488)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2024; 391 : 1981 - 91. )