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September 18, 2025 Vol. 393 No. 11

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過体重または肥満の成人に対する 25 mg の経口セマグルチド
Oral Semaglutide at a Dose of 25 mg in Adults with Overweight or Obesity

S. Wharton and Others

背景

25 mg の経口セマグルチドは,過体重または肥満の人に対して,セマグルチドの注射剤(2.4 mg)や,より高用量(50 mg)の経口セマグルチドに代わる治療選択肢を提供する可能性がある.

方 法

4 ヵ国 22 施設で,71 週間の二重盲検無作為化プラセボ対照試験を行った.糖尿病を有さず,体格指数(BMI,体重 [kg]/身長 [m]2)が 30 以上であるか,27 以上で肥満関連合併症を 1 つ以上有する人を登録した.参加者を,セマグルチド(25 mg)を 1 日 1 回経口投与する群と,プラセボを投与する群に 2:1 の割合で無作為に割り付けた.生活習慣介入も行った.64 週の時点での主要評価項目は,体重変化率と体重の 5%以上の減少の 2 つとし,確認的副次的評価項目は,体重の 10%以上の減少,15%以上の減少,20%以上の減少と,「体重が QOL に及ぼす影響に関する質問票・臨床試験版(IWQOL-Lite-CT)」の身体機能スコアの変化量などとした.

結 果

205 例が経口セマグルチド群,102 例がプラセボ群に無作為に割り付けられた.体重のベースラインから 64 週までの平均変化率の推定値は,経口セマグルチド群で -13.6%,プラセボ群で -2.2%であった(差の推定値 -11.4 パーセントポイント,95%信頼区間 -13.9~-9.0,P<0.001).経口セマグルチド群の参加者は,プラセボ群の参加者よりも,体重の 5%以上の減少,10%以上の減少,15%以上の減少,20%以上の減少を達成した割合が有意に高く(プラセボとの比較ですべて P<0.001),IWQOL-Lite-CT 身体機能スコアが改善した割合も有意に高かった(P<0.001).経口セマグルチド群では,消化器系有害事象がプラセボ群よりも多く発現した(74.0% 対 42.2%).

結 論

過体重または肥満の参加者に経口セマグルチド 25 mg を 1 日 1 回投与した場合,プラセボを投与した場合と比較して,体重の平均減少量が大きかった.(ノボ ノルディスク社から研究助成を受けた.OASIS 4 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT05564117)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2025; 393 : 1077 - 87. )