- 目 次
-
This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です．
September 28, 2006
Vol. 355 No. 13
ORIGINAL ARTICLE
-
黒色腫におけるセンチネルリンパ節生検とリンパ節の経過観察の比較
Sentinel-Node Biopsy or Nodal Observation in Melanomaこの大規模前向き試験では，中等度の厚さの皮膚黒色腫の治療に，センチネルリンパ節生検が重要な役割を果す可能性が示されている．センチネルリンパ節生検により，臨床的に重要な予後に関する情報が得られるだけでなく，リンパ節切除によって生存期間が延長する可能性のある，リンパ節転移患者を特定することができる．
-
1 型糖尿病における膵島移植
Islet Transplantation in Type 1 Diabetes膵島移植は，重度の低血糖や不安定型糖尿病を合併する 1 型糖尿病患者において，血糖コントロールのための他のすべての試みが失敗したさいに検討されうる，開発中の治療法である．この多施設共同試験によって，エドモントンプロトコールを用いた膵島移植は，持続的な内因性インスリン分泌を回復させ，血糖値を安定させるが，インスリン離脱は通常維持されないことが確認された．
-
輸血によるヒトヘルペスウイルス 8 型の伝播
Transmission of Human Herpesvirus 8 by Blood Transfusionヒトヘルペスウイルス 8 型（HHV-8）はカポジ肉腫の原因であるが，カポジ肉腫は AIDS 関連癌の中でもっとも発症頻度が高い．ウガンダにおいて輸血の受血者を対象としたこの研究では，HHV-8 血清陰性血液製剤の受血者と比較して，血清陽性血液製剤の受血者では，HHV-8 へのセロコンバージョンの超過リスクが 2.8%であった．
MEDICAL EDUCATION
-
Flexner Report から 100 年後の米国の医学教育
American Medical Education 100 Years after the Flexner Reportこの総説では，医学教育に関する一連の報告を紹介している．主な成功分野と，Flexner Report の発表以降に生じている問題について概説している．
MEDICAL PROGRESS
-
結節性硬化症
The Tuberous Sclerosis Complex結節性硬化症（TSC）は，小児と成人にみられる常染色体優性の多臓器障害で，TSC1（ハマルチンをコード）と TSC2（チュベリンをコード）の 2 つの遺伝子のいずれかの変異に起因する．この総説では，TSC の病因に関する最新の知識とその管理について論じている．
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
-
呼吸困難，発熱，リンパ節腫脹を有する男性
A Man with Dyspnea, Fever, and Lymphadenopathy41 歳の男性が，6 ヵ月のあいだにリンパ節腫脹，倦怠感，発熱が悪化したため入院した．体重減少もみられ，最近では咳や呼吸困難も発現している．男性には，4 年前に離婚して以来複数の性的パートナーがいる．最近旅行はしておらず，病人との接触もない．検査により頸部，腋窩，腹部のリンパ節腫脹，肝脾腫，貧血，血小板減少が明らかになった．診断検査が行われた．
HEALTH LAW, ETHICS, AND HUMAN RIGHTS
-
グアンタナモでのハンガーストライキ
Hunger Strikes at Guantanamo著者は，グアンタナモ湾の米軍が，ハンガーストライキ中の捕虜に無理やり食べさせるという慣例について述べている．さらに，この慣例を巡る論争と，そうした行為に関わる医師が直面する倫理的な問題についても論じている．
CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH
-
カポジ肉腫におけるウイルス溶解遺伝子の重要な役割
Key Role for a Viral Lytic Gene in Kaposi's Sarcomaヒトヘルペスウイルス（HHV-8）による溶解感染を介在する遺伝子は，腫瘍形成に不可欠である可能性がある．
VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE
-
腰椎穿刺
Lumbar Puncture
腰椎穿刺は，診断と治療の両方の目的で適応される．腰椎穿刺の安全かつ効果的な実施には，禁忌，関連する解剖学，および合併症のリスクを最小限に抑える方法についての知識が必要である．この手技ビデオでは，腰椎穿刺の実施方法を実演している．
