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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

August 9, 2007
Vol. 357 No. 6

ORIGINAL ARTICLE

  • 重症の血友病男児における関節疾患の予防的治療と発症時治療の比較
    Prophylaxis versus Episodic Treatment to Prevent Joint Disease in Boys with Severe Hemophilia

    重症の血友病の男児を組み入れたこの無作為化試験において,組換え型第 VIII 因子を定期的に注入する予防的治療は,臨床的に明らかな関節内出血時に行う一時的な注入と比較して,関節の損傷の臨床的・統計学的に有意な減少と関連することが示された.組換え型第 VIII 因子は高額の費用がかかるため,予防的治療のための普及は現実的とはいえない.

  • 重症天疱瘡を治療するためのリツキシマブ
    Rituximab for the Treatment of Severe Pemphigus

    この研究では,重症天疱瘡で,副腎皮質ステロイドの全身投与に抵抗性もしくは依存性の患者や,副腎皮質ステロイドが禁忌の患者,計 21 例を対象とし,18 例(86%)で 1 サイクルのリツキシマブ投与後に完全寛解が認められた.2 例に重篤な感染症が認められ,うち 1 例が死亡した.天疱瘡に対するリツキシマブの有効性は,重度の有害事象のリスクと比較検討する必要がある.

  • 補体 C3 と加齢黄斑変性症
    Complement C3 and Age-Related Macular Degeneration

    補体因子 3 の変異は加齢黄斑変性症と関連があり,その人口寄与危険度は 22%である.この所見は,加齢黄斑変性症の発症機序における補体活性化の重要性を強調するものである.

  • 急性脳硬塞に対する NXY-059
    NXY-059 for Acute Ischemic Stroke

    2 件の第 3 相臨床試験(SAINT I,SAINT II)で,急性脳硬塞の治療に対するフリーラジカル捕捉剤 NXY-059 を評価した.昨年報告された SAINT I 試験では,NXY-059 が有効である可能性が示唆された.著者らは今回,SAINT II 試験の結果を報告しているが,その中では,NXY-059 は脳硬塞には有効でないことが明確に示されている.2 件の試験の知見が矛盾することは,SAINT I 試験での偶然による偽陽性所見によって説明される可能性がもっとも高い.

CLINICAL PRACTICE

  • 急性脳硬塞
    Acute Ischemic Stroke

    62 歳の男性が突然,左腕・左脚の脱力を呈し,発語が不明瞭になった.未治療の高血圧を除いて,病歴に特記すべきものはない.患者は現在喫煙しており,45 箱・年の喫煙歴がある.発症から 1 時間 15 分後の救急部到着時,頭痛や嘔吐の訴えはなかった.血圧は 180/100 mmHg,脈拍は 76 回/分で規則的であった.この患者を短時間でどのように評価し,治療すべきであろうか?

CURRENT CONCEPTS

  • 薬剤誘発性の免疫性血小板減少症
    Drug-Induced Immune Thrombocytopenia

    原因不明の急性血小板減少症の患者に対しては,薬剤誘発性の免疫性血小板減少症を疑うべきである.その発生率は低いが,キニーネ,スルフォンアミド,アブシキシマブ,カルバマゼピン,バンコマイシンのほか,薬草治療薬や複数の市販薬を含む 100 種類以上の薬剤が血小板減少症と関連付けられている.この総説では,その発症機序に関する最新の理解を概括し,危険となりうるこの疾患の診断と管理に関する指針を提供する.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 精神の変調をきたした妊娠女性
    A Pregnant Woman with Altered Mental Status

    妊娠 26 週の 20 歳の女性が,めまい,錯乱,歩行困難のため入院した.女性は 6 週間前に錯乱を起こし,奇妙な頭の動きを示した.入院の 4 日前にはめまいと脱力を呈し,左方向に体が傾斜し始め,嘔吐した.入院時の脳脊髄液の検査で,リンパ球の増加が明らかになった.蛋白値がわずかに上昇していたが,血糖値は正常であった.その後 18 日間のあいだに患者の病状は悪化した.

SOUNDING BOARD

  • 診療の改善を求めることと改善方法を理解すること
    Needing to Improve Care versus Knowing How to Do It

    著者らは,診療の質を向上させるための介入を行う際は,治療に適用する基準と同じ基準に従うべきだと主張している.また,彼らは,質の改善のためのイニシアチブは,研究によって安全性と有効性が立証されるまで広められてはならないと考えている.