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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
March 15, 2012
Vol. 366 No. 11
ORIGINAL ARTICLE
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欧州における前立腺癌スクリーニング ― 11 年後の結果
11-Year Results of Prostate Screening in Europe欧州前立腺癌スクリーニング無作為化試験では,11 年間の追跡調査を経てなお,スクリーニング群のほうが前立腺癌死亡率が 21%低いことが示された.前立腺癌死亡を 1 例予防するには,37 個の癌を発見する必要があると考えられる.スクリーニングは全死因死亡率に影響を及ぼさない.
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脳卒中患者の卵円孔開存に対する閉鎖術
Closure for Patent Foramen Ovale with Stroke卵円孔開存を有する潜因性脳卒中または一過性脳虚血発作(TIA)患者を,経皮デバイスを用いて閉鎖する群と薬物療法を行う群に無作為に割り付けた.脳卒中・TIA の再発率に群間で有意差は認められなかった.
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多発性硬化症に対する経口ラキニモド
Oral Laquinimod for Multiple Sclerosis再発寛解型多発性硬化症患者を対象としたこのプラセボ対照第 3 相試験では,ラキニモドを 1 日 1 回経口投与することで,臨床的再発が減少し,障害の進行が遅延した.
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日光角化症に対するインゲノールメブテートゲル
Ingenol Mebutate Gel for Actinic Keratosis日光角化症は扁平上皮癌の前駆病変としてよくみられる.有効な局所治療はいくつかあるが,数週間の投与を必要とする.4 件の無作為化試験において,インゲノールメブテートを 2~3 日間用いる局所治療が日光角化症の消失に有効であった.
SPECIAL ARTICLE
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成功しかつ持続可能な医療制度
A Successful and Sustainable Health System米国は,医療制度における無駄と,その遂行の妨げとなる障害の主な原因に目を向けない限り,必要以上に費用がかかるばかりでそれに見合う健康への利益が提供されない制度から,害を被り続けるであろう.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
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下痢,発熱,菌血症を伴うクローン病
Crohn's Disease with Diarrhea, Fever, and Bacteremia免疫抑制療法を受けているクローン病の 53 歳の男性が,下痢,発熱,菌血症のために入院した.診断検査の結果が得られた.
SPECIAL REPORT
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卒後医学教育の次期認定システム
The Next Accreditation System for GME米国卒後医学教育認定評議会(ACGME)は,5 年ごとの研修医プログラムの認定から,成績指標の動向を毎年評価する新しいシステムに移行しようとしている.
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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肺塞栓症のウェスターマーク徴候
Westermark Sign in Pulmonary Embolism47 歳の女性が急性の呼吸困難と低酸素血症で救急部を受診した.女性は性転換を受けたためにエストロゲンを服用しており,また左側の深部静脈血栓症を発症してワルファリンを必要としたことがあった.
CLINICAL PRACTICE AUDIO
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単純性尿路感染
Uncomplicated Urinary Tract Infectionニトロフラントイン,トリメトプリム-スルファメトキサゾール,ホスホマイシン,ピブメシリナムは,膀胱炎に対して検討される第一選択薬である.フルオロキノロン系は,膀胱炎に対するルーチンの第一選択肢であるべきではないが,腎盂腎炎に対しては第一選択の経験的治療である.
PERSPECTIVE INTERACTIVE TIMELINE
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医療保険改革法訴訟
Affordable Care Act Litigation医療保険改革法に対して意義を申し立てる訴訟は,3 月に最高裁の口頭弁論に進む.その経過を記した双方向の年表をご覧ください.それぞれの判決をクリックすると詳細が表示されます.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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医療制度改革の合憲性
The Constitutionality of Health Care ReformI. Glenn Cohen 教授が,3 月に米国最高裁が審理する医療保険改革法の違憲性に対する主張について論じる.
ANNIVERSARY
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米国医療経済における 1950 年以降の主要動向
Major Trends in the U.S. Health Economy since 1950米国が経済危機から脱しようと苦闘するなか,政策立案者と国民は急上昇する医療支出を標的にし始めた.著者 Victor Fuchs は,1950 年以降にみられた,医療費における支払源と支出用途の漸進的変化から,どのような教訓を引き出せるかを問うている.
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