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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
October 18, 2012
Vol. 367 No. 16
ORIGINAL ARTICLE
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非血縁ドナー移植における幹細胞源
Stem-Cell Source for Unrelated-Donor Transplantations造血器腫瘍に対する非血縁ドナー移植を検討したこの研究では,骨髄移植群と末梢血幹細胞移植群とで生存率は同程度であった.しかし,生着不全は骨髄移植群のほうが多く発生し,慢性移植片対宿主病は末梢血幹細胞移植群のほうが多く発生した.
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アルツハイマー病におけるリスペリドンの中止
Discontinuation of Risperidone in Alzheimer's Diseaseアルツハイマー病で精神症状や興奮に対しリスペリドンが奏効した患者の研究において,リスペリドンからプラセボへ切り替える群に割り付けられた患者のほうが,リスペリドンを継続する群に割り付けられた患者よりも再発リスクが高かった.
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慢性超多剤耐性結核に対するリネゾリド
Linezolid for Chronic Extensively Drug-Resistant TB超多剤耐性結核に対する治療選択肢は限られている.韓国における試験で,リネゾリドは薬剤耐性結核の治療にある程度の活性を有することが示されたが,臨床的に重大な毒性と関連していた.
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難治性クローン病におけるウステキヌマブ療法
Ustekinumab Therapy in Refractory Crohn's Diseaseクローン病を有し,抗腫瘍壊死因子による治療に抵抗性を示す成人を対象としたこの無作為化試験では,抗インターロイキン-12/23 抗体であるウステキヌマブは,プラセボと比較して,高い反応率と関連していた.
CLINICAL THERAPEUTICS
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パーキンソン病に対する脳深部刺激療法
Deep-Brain Stimulation for Parkinson's Diseaseパーキンソン病を有する 72 歳の男性が,脳深部刺激療法の検討のために紹介されてきた.脳深部刺激療法は,大脳基底核の一部に電極を埋め込むものである.これによりパーキンソン病のいくつかの症状が有意に改善される可能性がある.
SOUNDING BOARD
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患者と医師の関係に対する法的干渉
Legislative Interference with the Patient-Physician Relationshipこの Sounding Board の記事では,主要な医療分野のリーダーらが,政府は患者と医師の関係を指導する法律を作るべきではないと主張している.
OCCATIONAL NOTES
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チョコレート,認知機能,ノーベル賞受賞者
Chocolate, Cognitive Function, and Nobel Laureates仮定では,チョコレートの摂取により,個人ばかりか集団全体の認知機能を向上させることが可能である.一国のチョコレート摂取量と人口あたりのノーベル賞受賞者数に,相関を見出すことはできるのか?
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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脳回状頭皮
Cutis Verticis Gyrata21 歳の男性が,2 年前から頭皮の変化がみられたため受診した.身体診察で,大脳の脳回・脳溝のような,頭皮の発育過剰が認められた.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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胸膜炎性胸痛の複合的原因
A Complex Cause of Pleuritic Chest Painこの双方向の特集記事では,右胸部に,深吸気時と仰臥位で悪化する疼痛を有する,33 歳の男性の症例を紹介する.両脛・両足首の腫脹も認められた.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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医療と選挙
Health Care and the ElectionGail Wilensky 博士と John McDonough 博士が,2 名の大統領候補の医療綱領について論じている.
CLINICAL DECISIONS
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砂糖入り飲料の規制
Regulation of Sugar-Sweetened Beverages小児肥満の蔓延をいかにして食い止めるかについて,激しい論争が繰り広げられている.砂糖入り飲料の規制は正しい道となりうるのだろうか? 今回の Clinical Decisions は,本誌に掲載された 3 報の論文のデータに基づいている.NEJM.org で投票しコメントを述べてください.
ANNIVERSARY
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糖尿病の過去 200 年間
The Past 200 Years in Diabetes科学の進歩にもかかわらず,糖尿病の治療法は依然として明確に規定されていない.この 200 周年記念記事では,過去 200 年間の糖尿病の診断と管理の進展について述べている.