- 目 次
-
This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
March 16, 2017
Vol. 376 No. 11
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
-
進行尿路上皮癌に対するペムブロリズマブ
Pembrolizumab for Advanced Urothelial Cancer尿路上皮癌の再発患者 542 例を対象とした無作為化試験で,全生存期間はペムブロリズマブ群で 10 ヵ月超であったのに対し,化学療法群では 7 ヵ月超であった.
-
膠芽腫に対するテモゾロミドと放射線療法の併用
Temozolomide plus Radiotherapy in Glioblastomaより高齢の膠芽腫患者では,より短期(6 週間ではなく 3 週間)の放射線療法にテモゾロミドを併用した場合,放射線療法単独よりも有益であると考えられる.
-
短報:人工多能性幹細胞をベースとする移植
Brief Report: Induced Pluripotent Stem-Cell–Based Transplantation再生医療の目標は,人工多能性幹細胞を用いて自家移植片を作製することである.この試験では,加齢黄斑変性の治療におけるこのアプローチの実施可能性を検討している.
-
短報:視力障害と「幹細胞」硝子体内注射
Brief Report: Vision Loss and Intravitreal “Stem-Cell” Injection加齢黄斑変性で視力が 20/30~20/200 であった女性 3 例が自家「幹細胞」の両眼硝子体内注射を受けた後,いずれの眼も視力障害をきたした.
CLINICAL PRACTICE
-
急性下部消化管出血
Acute Lower Gastrointestinal Bleeding急性下部消化管出血で受診する患者のほとんどには,最初に大腸内視鏡検査を行うべきである.治療法として,内視鏡的止血法(可能な場合の第一選択アプローチ)や血管造影による塞栓術,結腸出血であるが出血部位が同定できない場合には手術がある.
SOUNDING BOARD
-
オレゴン州から学ぶ終末期医療に関する教訓
Lessons from Oregon about End-of-Life Careオレゴン州の患者は,他の州の患者と比較して,終末期に集中治療を受ける可能性が低く,ホスピスケアを受ける可能性が高い.これは,生命維持治療に関する医師の指示書(POLST)プログラムと,患者の意思を尊重しようとする取組みを反映するものであると著者らは述べている.
PERSPECTIVE
-
また一つ起こった無意味な死
Another Senseless Deathヘロイン使用者の多くは,ブプレノルフィンを服用しているあいだはヘロインを断つことができるが,ブプレノルフィンの服用を毎日決意することがむずかしい.管理下薬物注射施設(SIF)は,命を救い,健康を改善し,近隣の安全性を高め,医療費を削減し,最終的には治療参加率を上げることができる.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
-
形質細胞腫と形質細胞性白血病
Plasmacytomas and Plasma-Cell Leukemia多発性骨髄腫で幅広い治療を受けてきた 63 歳の男性が,両腕と胸壁の病変を訴えて受診した.生検で形質細胞腫が認められた.末梢血塗抹検査で形質細胞は25%認められた.
NEJM QUICK TAKE
-
進行尿路上皮癌を治療する
Treating Advanced Urothelial Carcinoma尿路上皮癌は泌尿器系を構成する器官に発生する.進行癌は予後不良であり,一次治療のプラチナベースの併用化学療法で効果が得られなかった場合,治療選択肢は限られる.有効な二次治療はあるのか? 最新の研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
-
メディケイド支出に上限を設ける
Capping Medicaid SpendingAndrew Goodman-Bacon が,連邦政府のメディケイド支出に上限を設けるという提案と,それが医療へのアクセスにどのような影響を及ぼすかを論じている.