April 24, 1997 Vol. 336 No. 17
原発性アミロイドーシスに対する 3 治療法の臨床試験:コルヒチン単独治療,メルファランとプレドニゾン治療,そしてメルファラン,プレドニゾン,およびコルヒチン治療
A TRIAL OF THREE REGIMENS FOR PRIMARY AMYLOIDOSIS: COLCHICINE ALONE, MELPHALAN AND PREDNISONE, AND MELPHALAN, PREDNISONE, AND COLCHICINE
R.A. KYLE AND OTHERS
原発性全身性アミロイドーシスは,モノクローナル免疫グロブリン軽鎖からなる原線維蛋白が主要臓器に蓄積するという特徴を有するまれな疾患である.
われわれは,生検によりアミロイドーシスが証明された患者 220 人を治療した.患者を無作為割付けしてコルヒチン(72 人),メルファランとプレドニゾン(77 人),またはメルファラン,プレドニゾンおよびコルヒチン(71 人)を投与した.患者の主な臨床症状にしたがって患者を分類した:腎疾患(105 人),心疾患(46 人),末梢ニューロパシー(19 人)またはその他(50 人).
無作為化後の生存期間の中央値はコルヒチン群で 8.5 ヵ月,メルファランとプレドニゾン群で 18 ヵ月,そしてメルファラン,プレドニゾン,およびコルヒチン群では 17 ヵ月であった(p<0.001).12 ヵ月目に血清中または尿中のモノクローナル蛋白が減少した患者では,総生存期間は 50 ヵ月,一方 12 ヵ月で減少しなかった患者では総生存期間は 36 ヵ月であった(p=0.03).患者 34 人(15%)が 5 年以上生存した.
原発性アミロイドーシス患者では,メルファランとプレドニゾン療法は,コルヒチンと比較して客観的な反応を認め,生存を延長させた.