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October 9, 1997 Vol. 337 No. 15

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急性前骨髄球性白血病におけるオールトランスレチン酸
ALL-TRANS-RETINOIC ACID IN ACUTE PROMYELOCYTIC LEUKEMIA

M.S. TALLMAN AND OTHERS

背景

オールトランスレチン酸は,急性前骨髄球性白血病において完全寛解を誘導する.しかし,オールトランスレチン酸による寛解導入療法が化学療法単独より優れているか,またはオールトランスレチン酸による維持療法が転帰を改善するか否かはわかっていない.

方 法

これまで未治療の急性前骨髄球性白血病患者 346 人を無作為割付けして,寛解導入療法としてオールトランスレチン酸またはダウノルビシンとシタラビンを投与した.完全寛解を示した患者には,導入化学療法と同一の治療 1 サイクルから成る強化療法を行い,その後,大量シタラビンとダウノルビシンを投与した.次に,強化療法 2 サイクル後になお完全寛解を持続した患者を無作為割付けして,オールトランスレチン酸による維持療法または経過観察を行った.

結 果

化学療法で治療した患者では,174 人中 120 人(69%)が完全寛解を示したのに対し,オールトランスレチン酸を投与した患者では 172 人中 124 人(72%)であった(p = 0.56).寛解導入および維持療法をともに考慮に入れると,1 年,2 年,3 年無症候生存率はそれぞれ,化学療法後オールトランスレチン酸群の患者では,77%,61%,55%であった; オールトランスレチン酸後オールトランスレチン酸群では 86%,75%,75%; オールトランスレチン酸後経過観察群の患者では 75%,60%,60%; 化学療法後経過観察群では 29%,18%,18%であった.intention-to-treat 分析によって,試験参加後の 1年,2年,3 年総生存率はそれぞれ,化学療法群の患者では 75%,57%,50%,オールトランスレチン酸群で 82%,72%,67%であった(p = 0.003).

結 論

寛解導入療法または維持療法としてのオールトランスレチン酸は,化学療法単独と比較して無症候生存率および総生存率を改善し,急性前骨髄球性白血病の治療に含めるべきである.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1997; 337 : 1021 - 8. )