December 18, 1997 Vol. 337 No. 25
高齢者への往診 ― 医師のあいだで消えつつある行為
HOUSE CALLS TO THE ELDERLY — A VANISHING PRACTICE AMONG PHYSICIANS
G.S. MEYER AND R.V. GIBBONS
他の自宅ヘルスケアサービスの増加にもかかわらず,医師による自宅への往診の数は今世紀のあいだ,劇的に減少した.われわれは,1993 年に米国の高齢患者に医師が行った往診の回数を明らかにし,関係する医師と患者の特徴を分析した.
健康維持機構(HMOs)に登録していない 65 歳以上の受益者に関する 1993 年メディケアパート B 請求データからの 5%の無作為サンプルを分析した.地域資料ファイルおよび米国医師会医師マスターファイルから追加情報を得て,往診を行った回数,その費用,および医師と患者に関する多くの特徴を明らかにした.
われわれの 1993 年のサンプルでは,患者 1,357,262 人の 11,917 人に対して 36,350 回の往診があった.65 歳以上で HMOs に登録していないすべてのメディケア受益者にこれをあてはめると,これらの値は全国の患者 238,340 人に対する往診 727,000 回に相当する.これらの往診料は 6,300 万ドルと推定された.医師から往診を受けた患者は,そうでない患者より高齢で,暦年内に死亡する可能性が高く,入院する率が高く,その他の訪問看護業者,ホスピスプログラム,および熟練看護施設のケアを受ける可能性が高かった.田舎地域に住む患者は,人口に対する医師の比率が高い地域に住む患者より往診を受ける可能性が高かった.往診をする医師はしない医師より,一般医,整骨医,高齢,男性,委員会認定,北東部で開業している,そして個人診療であることが多かった.
医師の往診を受けるのは,主として重症で人生の最期に近い高齢メディケア患者で非常に少数(0.88%)である.