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July 24, 1997 Vol. 337 No. 4

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慢性骨髄性白血病におけるインターフェロン α-2b とシタラビンとの併用対インターフェロン単独療法
INTERFERON ALFA-2b COMBINED WITH CYTARABINE VERSUS INTERFERON ALONE IN CHRONIC MYELOGENOUS LEUKEMIA

F. GUILHOT AND OTHERS

背景

インターフェロンによる治療は慢性骨髄性白血病の生存期間を延長する.われわれは,インターフェロンとシタラビンの併用治療の有効性を評価する臨床試験を実施した.

方 法

これまで無処置の慢性骨髄性白血病患者を,ヒドロキシウレア(50 mg/kg 体重/日)とインターフェロン α-2b(500 万単位/m2 体表面積/日),または上記用量のヒドロキシウレアとインターフェロンにシタラビン(20 mg/m2/日,月 10 日投与)を加える療法のいずれかに無作為割付けした.エンドポイントは総合生存率,6 ヵ月での完全な血液学的寛解,そして 12 ヵ月での主要な細胞遺伝学的効果(骨髄中のフィラデルフィア染色体陽性細胞 35%未満)であった.

結 果

一連の分析により,インターフェロン+シタラビン群に有効性向上が認められたため,臨床試験を中止した.インターフェロン+シタラビン群では(患者 360 人),インターフェロン群(患者 361 人)と比較して生存の有意な改善を認めた(p = 0.02;死亡の相対危険度,0.64;95%信頼区間,0.44~0.93).3 年後,生存率はインターフェロン+シタラビン群では 85.7%,そしてインターフェロン単独群では 79.1%であった.血液学的奏効率は,インターフェロン+シタラビン群ではインターフェロン群より高かった(p = 0.003).主要な細胞遺伝学的効果が,無作為化後 12 ヵ月で,インターフェロン+シタラビン群患者では 311 人中 126 人(41%)に,そしてインターフェロン単独群患者では 314 人中 75 人に認められた(24%,p<0.001).

結 論

慢性骨髄性白血病の慢性期患者では,インターフェロンとシタラビンの併用は,インターフェロン単独と比較して,主要な細胞遺伝学的奏効率を増加させ,生存期間を延長した.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1997; 337 : 223 - 9. )