The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

May 18, 2000 Vol. 342 No. 20

機械的人工呼吸で呼吸管理を行っている重症患者における鎮静剤点滴の日ごとの中断
Daily Interruption of Sedative Infusions in Critically Ill Patients Undergoing Mechanical Ventilation

J.P. KRESS, A.S. POHLMAN, M.F. O'CONNOR, AND J.B. HALL

背景

 集中治療室での鎮静剤の持続点滴は,機械的人工呼吸の期間,集中治療室での収容期間および入院期間を延長させ,毎日実施する神経検査を行いにくくし,精神状態の変化を評価するための検査の必要性を高めていることが考えられる.このような鎮静薬の点滴を定期的に中断することによって,患者の回復が早くなるのかどうかということについてはわかっていない.

方 法

 今回,われわれは,病院の集中治療室で機械的人工呼吸による呼吸管理と鎮静剤の持続点滴を受けていた成人患者を対象とした無作為比較対照試験を実施し,128 例の患者を本試験に組み入れた.介入群では,鎮静剤の点滴の中断を患者の意識が戻るまで 1 日単位で行った; 対照群では,鎮静剤の点滴の中断は集中治療室での臨床医の判断でのみ行われた.

結 果

 機械的人工呼吸の実施期間の中央値は,介入群が 4.9 日間であったのに対して,対照群では 7.3 日間であった(p = 0.004).各群の集中治療室での収容期間の中央値は,それぞれ 6.4 日間に対して 9.9 日間であった(p = 0.02).精神状態の変化を評価するための診断的検査を受けた患者は,介入群では 6 例(9%)であったのに対して,対照群では 16 例(27%)であった(p = 0.02).合併症(たとえば,患者による気管内挿管の抜去など)は,介入群の患者の 3 例(4%),対照群の患者の 4 例(7%)に発生した(p = 0.88).

結 論

 機械的人工呼吸による呼吸管理を受けている患者では,鎮静剤の点滴を日ごとで中断することによって,機械的人工呼吸器の実施期間および集中治療室での収容期間が短縮する.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2000; 342 : 1471 - 7. )